piccolinoにADHD(注意欠如・多動性障害)の診断が下って2ヵ月くらい。
ウチでの関わりは彼への食事の提供が主だったため、それに対応するべく試行錯誤したひと月。
専門家に相談しながら「ウチでは、こんなのをやっているのですが…」と、
その様子を記録したもののコピーを見せたところ、誰が考案したのかと尋ねられる。
ワタクシはそちら方面にも疎いので、専門的なことは殆どわからないのですが、
どうやら見せた手法は『トークン・エコノミー』といって、
発達障害(DSM5では神経発達症群)のヒトに大変効果があると噂される、
ソーシャルスキルトレーニング(SST:社会生活技能訓練)の一つなのだとか。
ならば。
ということで、食事の場面に限らず、我が家の目が届く範囲での
piccolinoの生活課題を拾い、時系列に沿って並べていく。
いろんな種類のスタンプを使い、そこらで売ってる方眼ノートに押印。
例えば、食事中に席を立たずにいられたらスタンプ3個♪といった感じ。
ご褒美は1マス1円。
piccolinoにしてみりゃ小遣い稼ぎも兼ねた貴重な場面。
連日成功していないため、今日もどうかなー??と思いながらも夕方の課題を確認。
ピコ:「オバチャン、ぼく自分でランドセルをココに持ってきたからハンコちょうだい!」
me :「ランドセルを自分で持ってきたの?!…すごいね!頑張ったね!」
ピコ:「だからオバチャン、ハンコ2個~」
食事の場面はpiccolinoが彼ママと相談して決めることなので、オバチャンなワタクシは、
ただ成果表を作成するだけなのですけれども、方眼ノートはオバチャンの自腹。
あんまり張り切られると、オバチャンの財布にストレートに響く。
そんな事情なぞ、知ったこっちゃないpiccolino。
トイレに行って、手を洗わず、トイレの電気も消さずに戻ってきた。
me :「あれー?トイレが済んだら、どうするんだっけ?」
ピコ:「あ、そだ。手を洗うんだった!(手を洗い出す) 」
me :「よく気が付いたね、えらいね。手を洗ったら、その次は何をするの?」
ピコ:「電気を消す!」
me :「そうそう。わかってるねぇ!」
ピコ:「でしょ?だからハンコ9個ちょーだい」
は( ゚д゚)??
ピコ:「ねぇ、オバチャンおねがーい。電気消してあげるからハンコ9個でしょー?」
me :「いやいや、そんな約束はしてないし」
ピコ:「じゃあ、電気消さなーい」
me :「電気を消しても消さなくても、ハンコは関係ありません」
ピコ:「じゃあ、ハンコ7個でいいからー」
me :「押さないものは押しません。だから電気を消してください」
ピコ:「…しょーがねーな。消してやるよ!」
ナンダソレ。
就学前にできていたことを、いまさら生活課題にする必要はあるまい。
例えば、いままで5出来てたことが7出来るようになったら、その分の頑張りは加点する。
努力の評価と甘やかしは別、ということを、この場でキッチリ伝えた方がいいかも?と、
あえて要望には応えなかったわけですが、ソレでpiccolinoがいろいろ放棄することもなく。
食事の場面の評価も成績が目に見えてよくなり、本人も◎や○を数えてはニヤニヤ。
方眼ノートもホボ毎日チェックしては、あと何個で幾らになる、と鼻息を荒くしている。
だからといって、お互いに調子づいて負荷を増やすのもドウカと思われるので、
暫くはこのままで様子を見ようか、といったところでございます( ・ω・)ノ
課題や指示は具体的に、というところもポイントのようです。
今朝なぞ「7じ20ぷん とうこう」でスタンプ1個。
その前に「はみがき を 1ぷん いじょう する」1個ミッションがあり、時刻は0718時。
piccolinoの口の中には、まだ食事の思い出が…というところで、
時計をチラチラ、口はモグモグ、身体はソワソワ…と非常に時間に縛られていたのが、
少し気の毒なような( ・ω・)それでいて滑稽でもあったりして、チョッと笑った。