コースがガラガラなのに対し、大広間は白いメッシュの帽子の僕ちゃんたちが遣りたい放題。
こういうときはコースに行きたいところです。対向者もいないし。
うでも、館長さんから日本泳法をするなら大広間で、とも言われている身。
ヒゲをとやかく言っておきながら自分はルールを守らない、じゃスジが通らない。


僕ちゃんたちを蹴っ飛ばさないよう、白いスイムキャップの集団及び、
オノレの目的地への目線集中、並びに普段来ない顔ぶれに対する危険予測が難しく、
ダウンちゃんに話しかけられても最初は全然気づかなくて、申し訳なかった。


謝ったら許してくれたので、やっぱソコはヒゲとは違うやね、とは思ったけれどw


終点が見えなくなるほどに夕日が眩しく差し込むプール施設内に、
偽コーチタッチターンを教えている翁が入水。
偽コーチは本日ワタクシと入れ違いだったそうで、アワレ翁、自主トレか…?と思っておっタラバ。


翁:「先日はどうも!」
私:「あ、こんにちは。ご精が出ますねぇ!」
翁:「毎日来て練習してるんですよ。3月から始めて3週間風邪で休みましたけど、それ以外は」
私:「熱心でらっしゃいますもんねぇ!アタマが下がります」
翁:「あーそースか」


翁に対して頭が下がるって言ったつもりだったのだけれど、薄いリアクションを頂戴する。
ナニカを期待しているわけではないので、こっちの方が「あーそースか」って感じ。


ワタクシは翁と直接的には関係ないと思っていたのだけれど、翁の方がそう思ってない模様。


翁:「今日もよろしくお願いします!」
私:「はいぃぃ??!


夕日が水面に映えて、あんまり見えないのだが、翁ってば25やってタッチターンを試みる。
若しくは5m手前ラインからのタッチターンですね?


一方でシンデレラボーイの息子さんが珍しく来ていたので(大学は秋休みか?)、
Tくん来てないし、シンデレラボーイの息子さんで目の保養をするかーと水中から観察。


翁:「わたしもチョッとは上達したでしょう?」
私:「えッ??!…えぇ、だいぶ水に慣れてらして…」
 ← 超テキトー
翁:「あなたさっきからナニ見てんですか?」
私:「あぁ、3番で泳いでる赤い帽子の彼を見ています」
翁:「はぁーん?上手な方ですねぇ!」
私:「自由形で何回かJOに出た方なんだそーです」
翁:「なんですか?JOって…」
私:「全国ジュニアオリンピックカップ??って大会…」 
← 乏しい知識
翁:「彼は足にビート板を挟んでますが、水を蹴ってますか?」
私:「足首で軽く打ってますよ?」
翁:「わたしも人に言われてプルブイ買って足に挟んで泳ぐんですけど、
   アレすると身体が回転するんですわ。どーすれば真っ直ぐ泳げますかねぇ??」


プルブイ挟んでクロールの練習をしたことがないワタクシに、なんてことを聞くんだろ。
身体の軸がブレてるとか、掻くのがゆっくり過ぎるんじゃないか、とか
その場で思いついたことを何の科学的根拠もなく挙げてみるけど、
バタ足すると疲れるからプルブイ挟んで腕だけで進む仕組みなのだと思う、と
これまた適当に結論づけると「あぁ、なるほどねぇ~」と、ひとしきり感心する翁。


直近でプルブイを使ったのなんて、3月下旬に校長先生より働きかけがあったのを機に、
ずっと避けてた平泳ぎをする羽目になって、そのときに数日使用した程度。
それ以前のプルブイは羽交伸片手抜アタマが動かないように、と載せるものであって、
少なくとも足に挟むものではなかった存在…故に影も存在も薄く。


翁はそもそもヒザも開いているし、バタ足がヘロヘロ。
身体の軸もブレている。
流石に小一時間上級先生がマンツーマンで教えただけあって、
オーバーローリングだけはしていないようだけれど、油断すると危ない感じ。


その後も息継ぎは左右交互にした方がいいのか、片方だけの方がいいのか等、
そこらへんはお好みでドーゾ的なところだけれど、両方出来るようになっておくと、
好きな時に好きなタイミングで呼吸ができるから便利ですよ、と答える。


オニーサンの指導で、最初の段階で両呼吸を覚えたから、これに関しては裏付けアリだw


で、やっぱりタッチターンを見てくれって話で…。
頑張りと熱意は伝わってくるだけに、やればやるほど以前のクセが出るのが悔やまれる。
翁よ、もっと褒める要素をワタクシにシルブプレっっっ


唯一の救いというか評価点というかは、翁の場合、タッチするのは右手と決めているところ。
右手で壁にタッチできなさそうと判断するや、右手を伸ばしたまま左手で何掻きもする。
ソコは慌ててると難しい場面な気がするので、凄いなぁ!と。


私:「右手でタッチしたら、すぐに左肩を落としてください。左足首を掴むくらいの気持ちで」
翁:「それはなんでですか?」
私:「右手でタッチされる方の場合、左肩を落とせば両足裏で壁を蹴れますよね?」
翁:「あぁ!わたし、ずっと片足で蹴ってました。壁。はーぁ、両足で蹴るんですねぇ~!」
私:「折角横を向いて壁にタッチ出来ているので、あとはソコだけだと思います」


翁にしてみりゃ、足首掴んだら蹴伸びが出来ないダローガってところなのかもしれないけど、
実際に足首を掴むわけでなし。騙されたと思って騙されてみて、思いっきり罵られても構わん


偽コーチ水中スタートが出来ていない翁に、タッチターンは早すぎる。
先ずは水中スタートが出来るようになってからタッチターンだっていう、スタンス。
ワタクシはタッチターンを覚えたいなら、覚えたいときに覚えた方がいいっていうスタンス。


どっちがいいかは翁は決めることであって、どっちだっていいような気もするけれど、
注意していただきたいのは、偽コーチもワタクシも水泳指導員ではない、ということ。
偽コーチはただの教えたがり。但し、いっぱい本を読み、習い、動画を研究している本格派。
一方ワタクシはと申しますと、競技水泳興味なしの初心者素人。プッシュもプルも謎な用語の一つ。


タッチターンは4泳法のオジサンから教わったワタクシですけん、
プロから習わずとも、自分に合った教え方をする人を探すことが先ずは肝要かと思った次第。


偽コーチみたく、あんたのコレがダメ。あんたはこうだからダメ。と言われるのと、
ワタクシのように、あとはココが直ればだいぶいいハズ、ってのと、
どっちが翁の性分に合っているのかは翁自身にしかわからない部分。


いやはや…