キリっとした顔立ちのセーネンが、平泳ぎの足を教えている場面に出くわしたので、
色白という条件は満たしていないけれど、情報通なマダムに確認してみる。


「彼が王子様?」
「違う。
王子様はもっとカッコイイ!」


マダムがあんまり大きい声で断言してしまうので、セーネンがマダムをガン見。
すんません、失礼こきました…てところで、出会いの相手は別の方。


K嬢から2ビートを教わってたのだけれど、どうしても右手右足の法則から脱却できない。
右手右足でもキレイにキックも打ててるというか、むしろ右手右足の動きで、
どうやったらそんなにペースは速いなりに伸び伸びキックが打てるのか、と訊かれる始末。
パッと見それでも違和感が全然ないから、2ビートって頑張らないで、いっそソレで行けば?と。
見はなされたわけじゃないけど、無理に2ビートを叩きこむと日本泳法が出来なくなるんじゃ?と
却って気を遣わせてしまって、それじゃマ、そーゆーことで、と一段落して、游方の練習に戻る。


拷伸で戻ってきたときに、壁にぶつかる前に差し手スカーリングして身体を起こそうとしたとき。


背中側からカッパ組長「こんにちはー」と声をかけてきて、
おなか側には白い肌の上にモグサのようなものがゆらゆら揺れる…ナニコレ…毛???
見上げたら2mくらい背丈がありそうな色白男子の鳩尾あたりにワタクシの目線があったらしい。


カッパ組長色白男子の間に拷伸で突っ込んだらしいことを、漸く理解する。


色白男子伯爵夫人によると、地元プロバスケットリーグの選手、という話だったけれど、
カッパ組長が言うに「学校で英語を教えてる」とのこと。


me :「ときどき、彼、ここのプールに来て泳いでますよね」
河童:「そうなんだってね!俺は今日初めて会ったっけ、泳ぎを教えてやってたんだけども」


カッパ組長にシゴかれてるうちに、少しはクロールが上達したみたい。
背が長いから、上達すれば幾掻き、幾蹴りもしないうちに25m泳げちゃうんだろうな…と見てると、
カッパ組長にお帰りの時間がきたようで、大広間からカッパ、退出。
色白男子もコースに移動していき、熱心に練習を繰り返し始めたときに機会が出来る。


誰かに質問されてて、出身がアメリカであるという答えをしていたときに割り込んだんだったか。
あんたも何か聞いたら的に話をフラれて、参加してみた次第。


me :「アメリカも広ぅございますが、どちらのご出身ですか?」
色白:「ミシガン州です。自動車の町です。五大湖があります」
me :「五大湖って、デトロイトとか??」
色白:「えぇ、まぁそうですね」
me :「ミシガン州の特産や州ならではの食事などはありますか?ミシガン土産と言えば?」
色白:「んー…アメリカは、どこに行っても同じようだから…。
    日本みたいに特に何が有名とか、そういうのはないです。僕、日本に来て1年半です」
me :「1年半!」
色白:「日本に来る前、日本語の勉強をした。1日、5時間?それくらい」
me :「1日に5時間日本語を?!…はぁーッ、頭が下がります!
    何故そこまでして日本語を学び、また日本に来る気になったんですか?」
色白:「んー…やっぱり日本のアニメね。マンガ」


やっぱりって言われるほどに説得力があるのか、ということを初めて知る。


その後、遅まきながらではありますが名乗り合って別れたのですが…。
鼻濁音のキレイな話し方をする方でした( ▽ )o〇O


以前、游方の練習をしてたら色黒ドレッドの方に「なんとかかんとかスイミングスタイル!」と、
でっかい声で何やら言われた上に平泳ぎをアピールされて往生したことがあったのだけれど、
この色白碧眼背長男子は、その辺も意に介さない寛容さで放置してくれて助かりました。


ローカルな場で異国の方と知り合いになるという、あんまりない機会。


階段から転げ落ちた後遺症で首と腰が痛み、首に関しては痛みを庇うのか、
顎を前に出しがちな変な姿勢になっているのが自分でもわかる。
こんなんで病院に行っても、湿布を渡されてオワリだろうから、受診はしないけどね。


色白男子も背が長いから、彼も彼なりに不便を感じる場面があるんだろな、と
要らん妄想を働かせてしまいました…流石に初対面でソコまで聞けないやね(^^ゞ