愛されたかったのかな
この前ね
幼なじみと真夜中まで話した時
結局あんたはね
お母さんのことが好きなんよ
気づいてないかもしれんけど
そう言われて
あ〜そうなのかぁ
って
心に何かがストンって
落ちてきた感じだった
三人姉妹で
私は長女で
次女は重度の喘息もちで
今と違って治療法も進んでなかった時代
長期療養で年単位で入院してて
手もお金もかかる子がいて
働きながら
小さな三女がいて
私は手のかからない
いい子でいるしかなかった
私が10代の頃
何かの話から
三人姉妹の中で誰が一番大事?
一番心配?
みたいな問いに
母が即答で
末の妹の名をあげた時
納得もしたけど
やっぱりちょっと
その躊躇のない言い切りに
ヒリヒリするような痛みを感じたのを
覚えてる
その理由は
一番下だから
お母さんと一緒にいられる時間が
一番短いってことよ
って
確かにね
そうだけど…
でも
この前会った時に
耳が一段と遠くなってて
ほとんど成り立たない会話の中で
妹達の幼い頃の思い出話を
いきなり喋り倒して
とにかく三女が心配って
やっぱり言う
気持ちが優しいから
昔から我慢ばっかりの子だから
って
数々の幼い頃のエピソードを聞くと
母は母なりに
きちんと私達姉妹を
見つめ続けてきた事がわかる
振り返ってみて
壮絶なと言うか
乱高下の激しい人生を
自分の思うまま生きた人だなぁと
思う
その奔放さに
随分と振り回されて
私達は疲弊しきったこともあったけど
今は落ち着いて
前よりも向き合う事ができている
時間の経過とは
本当にすごいクスリになるんだなぁ
父が亡くなって17年
元々の姉さん女房だったのが
更に年齢差つけてる母
あちこち身体は大変そうだけど
底知れぬタフさが持ち味のアネゴ
今日でいくつになるんだっけね?
もうわかんないな
近々また会いに行くわ
大好きなお菓子のことも
私は全然知らなくて
千鳥饅頭が好きだなんて
妹から聞いて
最近知った親不孝な私だけど
やっぱり愛されたかったのね…
ちょっと悔しいから
それなりのお菓子買って
会いに行く
誕生日おめでとう
おかあさん
