夏の長崎の風物詩は
お盆の精霊流し
大学の4年間
長崎にいたIkuちゃんだけど
1度も見たことはないという
有名な大浦天主堂とかグラバー園とか
観光名所も行ったことはなく
そういう場所より
友達と近くの港やらで
釣りをしたとか
大学に泊まり込んで課題やったとか
そんな話ばかりで
観光地でもある場所にいながら
実際に住んでしまうと
めんどくさがりに拍車がかかり
どうでもよくなるみたい
高校入学当初の面談の時に
第1志望の大学を聞かれた時に
なんの迷いもなく
長崎です
って
その言葉に私の方がびっくりした
後に本人に聞いても
自分でもなんでだかわからないけど
長崎かなぁって思うんだよね〜
って答えだった
その言葉通り
1本狙いで進学を果たし
長崎に部屋を借りて
引っ越しをした日
お布団と身の回りの荷物だけは
クルマに詰め込んで
一緒に長崎入りをした
まだ何も入ってない部屋は
がらんとしていて
18歳の頼りなげなIkuちゃんを
そこに置いて帰るのが
不安で
なんで福岡にしなかったんやろ?
もっと勉強させればよかった
でも一浪なんてさせる余裕はないし
…なんて
今更なことをグダグダ考える
それを断ち切るように
私はわざとサバサバした風で
長崎を後にした
その時は
数日後にまた入学式の為に
来れるから大丈夫だったわけで💦
悪天候の中の大変な入学式が終わって
本当にしばらく会えなくなる
別れ際
式に出てくれた大阪の叔父と私と
食事を済ませて
じゃここでね
帰るね
って
雨上がりの
どこだかわからない橋の上で
Ikuちゃんに言った時
じっと見つめたら
私がだめだ〜って
その雰囲気を察したのか
Ikuちゃんは
じゃね
って
片手を上げて
素っ気なく
背を向けて歩いて行った
でも最後に見た目の奥が
なんだかゆらゆら揺れてたように思えて
立ち止まって
ずっと背中を見てた私に
叔父が
大丈夫や
男の子やし
しっかりしとる
あいつは心配ない
そう言ってくれた
うん
うん
そうやね
大丈夫よね
って
言いながら
私は泣きそうなのを必死に堪えてた
誰ひとり知る人のない場所で
大丈夫なのか?
親元を離れての進学は
みんな一緒なんだろうけど
そんな人だらけの春なんだろうけど
やっぱり理屈じゃなかった😢
福岡に帰って
お兄ちゃんと理玖との暮らしは
淋しくて淋しくて
私はなかなか眠れなくて困った
そんなある日
Ikuちゃんから届いたメール
今日は学食で友達とメシ食った
これ読んで
泣く
お兄ちゃんに見せて泣く
ねぇ
友達できたんだってぇ〜
お兄ちゃんは
はいはい
って呆れ顔だったなぁ💦
あれからもう8年近くなるのに
私は今も時々
あの別れ際の
Ikuちゃんの表情を思い出す
何か言いたげな
不安そうな揺れてる表情
あの時
叔父がいなかったら
私はきっと泣いて
やめろーってドン引きされても
ぎゅーって抱きついてたかもしれない
今はもう抱きついたりしたら
マジでど突かれそうなツンデレ
かたや私はいつまでも
ウザくて
めんどくさいバカ親🌀
でもどんな時も大切で愛しい
それはいくつになっても変わらない
そんな存在がこの世に2人もいる
いろんなことがポンコツで
何してんねん
って人生だけど
私が唯一
頑張りましたって言えるのは
お兄ちゃんとIkuちゃんに
出逢えて
一緒に生きたこと
初めまして
小さくてタレ目のIkuちゃん
そう言ったのは
いまから26年も前
大きく育ち過ぎた今も
これからも
あなたの為に
泣き笑いする
たくさんの時間を私にください
今日はおめでとう
