6月10日 16:22 廃墟
辺り一面には焼けた痕の一帯が広がっていた。
ここは先ほどマザーシップの砲撃により壊滅した市街地だ。マザーシップは自分等で砲撃で破壊された市街地を上空から哀れむ様に見下していた。
マザーシップはハッチから数多くの円盤を発進させて彼等に空の制空権を確保させた。
そして廃墟には一人、EDFのアーマーを着た隊員はマザーシップを見上げてスナイパーライフルを構えた。
隊員は引き金を引いて銃口からは銃弾一個が放たれて標的を撃ち抜いて破壊した。
銃弾の狙いはジェノサイド砲であり、標的となったジェノサイド砲は火を噴いてマザーシップ本機から離されて地上へと墜ちて行く。
隊員はもう一度引き金を引いてジェノサイド砲を破壊した。
円盤は攻撃された事に気づき、反撃態勢に入り隊員に目掛けて接近して行く。円盤は群を成して隊員に対して集中砲火を仕掛けた。奴等の矛先は隊員に集中して滅茶苦茶にされても可笑しくない状況だった。
しかし、そこに残っていたのは必要以上に焼かれた路上のみで、肉片は愚か、血でさえ散らばっていなかった。
肝心の隊員はと言うと、円盤群よりも上の位置まで上昇してガトリング砲の引き金を引いた。
複数ある銃口は休みなく回転し続け、隊員よりも下の位置に群れていた円盤は成す術もなく破壊された。
マザーシップは再び円盤を発進させて円盤は隊員の方へ接近した。
隊員は再びもう一度スナイパーライフルを構えて狙いをジェノサイド砲に定めると引き金を引く。
銃口から放たれた銃弾はジェノサイド砲に着弾。火を噴いてマザーシップから切り離された。
マザーシップはまたしても円盤を発進させた。その数は凡そ100機。
隊員はロケットランチャーを円盤軍に向けて狙いを定めている。円盤はそれに気付かず隊員目掛けて接近している。隊員は狙いを定めたのか、何の躊躇いもなく引き金を引いた。
砲弾は何事もなく先頭の円盤とその後に続く円盤をも通り越した。
すると…
ドゴォォォォォォォォォォォォォォン・・・
砲弾は円盤軍の中心部で大きく炸裂。周りに居た円盤は粉々に消し飛び、炸裂した至近距離より遠くに居た円盤でさえ火を噴いて撃墜された。
隊員が撃ったロケットランチャーはゴリアスやボルケーノとは違い、特別な武器である。EDFはこの武器を当時の敵軍から摂取した武器だが、放棄が決定されて実用化されていない。その筈が、その武器は今ここで隊員によって使用されたのだ。
隊員は円盤軍を殲滅し、マザーシップ下部に備えられている全ての砲台を破壊した。マザーシップは装備を剥ぎ取られて撤退を開始した。
ここ廃墟には数多くの円盤の残骸が散らばっており、隊員は空を見上げて小さく何かを呟いた。
『やっと通信が回復した…隊長!』
隊員の無線からは聞き慣れた人物の声が隊員の耳に響いた。
「真二か。どうした?」
『どうしたもこうしたも、あんた一人で行動し過ぎだぞ!』
隊員…吉岡流星は最近単独行動を繰り返しており、流星の部隊は殆ど真二が指揮をする形になっていた。
因みに真二は流星が今何処に居るかは解らない。
『二人共あんたの事心配してるぞ?』
「…分かった。じゃあ今直ぐ本部へ戻る。」
流星はロケットランチャーを背負って、ガトリング砲は放棄して本部へ戻って行った。
to be countinued
次回 挟撃 罠を見事に打ち破る