重すぎる十字架③ | 翼は心につけて

翼は心につけて

2019年2月に父を癌で亡くしました。2020年9月に母を感染症による肺炎で亡くしました。
一生懸命、生きてます。

午後4時6分。

ちょっと過ぎた頃。

妹のスマホに、母の転院先から、母の訃報が伝えられた。

静かな静かな、病室でした。

病院のスタッフも夕食までは、入って来ませんでした。



母は、それまで深呼吸のような息をしていたそうです。

そして、いつの間にか、寝息になり、そのままスーっと眠りに入り、そして、そのまま…

穏やかな、穏やかな、最期だったそうです。


妹に“母を死なせてしまった”という重い十字架を背負わせてしまった。

私は、まだ治りきらないのに、突然退院と言われた。


翌日、フラフラの私と、夜遅くまで段取りしてくれていた妹と二人で、これからは、この二人で生きていく我が家に帰って来た。

一週間は安静と言われていたので、家に着くなり、ソファーに横たわる私。

妹が、せっせと祭壇を作る。

親戚には電話しなくちゃね…と妹が電話で連絡する。

その度に、誰がコ○ナを移したの❗❗と必ず聞かれる。

全ての責任を、みんなが妹に押し付けてる…

妹は、“母の死を早めてしまった”という重い十字架を背負って、生きる事に決めたらしい。