【監督】チェン・カイコー
【主演】セシリア・チャン、チャン・ドンゴン、真田広之
【オフィシャルサイト】http://wwws.warnerbros.co.jp/promisemovie/
日本人俳優と韓国人俳優のダブルキャスト+中国人女優主演の作品を中国人が監督し
アメリカの映画会社が配給するという、ある意味ボーダレスでグローバルでインターナショナルな
現在を象徴する、カオスでビジュアリズムにとんだトンデモアクション活劇。何のこっちゃ。
貧しい少女時代に光輝く女神・満神に出会った傾城は、全ての男からの寵愛と
全ての望むものが手に入るという条件と引き換えに、『真実の愛』を失うことに同意する。
美しく成長した彼女はその誓い通り、王妃として世界に君臨することとなった。
奴隷として産まれてきた昆崙は、天性の俊足と類まれな忠義心を見込まれ、光明に仕えることとなる。
トレードマークの花の甲冑を身につけた彼は、誰にでも慕われる無敵の大将軍であった。
ある時、下克上を狙う無歓の放った刺客の前に傷ついた光明は、昆崙に花の甲冑をつけ顔を隠し
王の元に駆けつけるように指示を出す。そこでは無歓が権威の落ちた王に、傾城を渡すように迫っていた。
駆けつけた昆崙は一目で傾城に心を奪われ、光明の命令を無視して王を殺害してしまう。
王殺しの戦犯として追われる身となった光明。その姿に勘違いして心を惹かれた傾城。
自分の思いを隠して光明に仕える昆崙。光明の命を狙い続けるを無歓…。
しかし、『いったん運命を受け入れたら、それを変えることはできない-。』
…あらすじを読んでも何がナンダカ分からないと思いますが(本人も分かっていない)、
荒唐無稽なファンタジー、早い話がおとぎ話というか漫画なんですね。神様、お姫様、王様、奴隷様。
演出も非常に漫画チックで、空を飛ぶわ、牛より早く走るわ、断崖絶壁から飛び降りて無傷だわ、
そのうちかめはめ波か元気玉でも発射するのかと思いました。笑うというよりとほほ。
中国映画ならではの安い人件費を生かした大量エキストラの合戦シーンや、
お決まりのワイヤー・アクション、煌びやかで豪勢な美術セット、アジアンテイスト溢れる衣装など、
その手がお好きな方にはこれでもかこれでもかのてんこ盛りですが、さすがにお腹イパーイ。
とても褒められたものではないセンスと共にあまりにも過剰、その物語性同様ウソっぽさ爆裂。
韓流マニアにはチャン・ドンゴンが、逞しい肢体と珍妙な長髪で必死に会得したらしい中国語を
駆使する熱演が見ものでしょうが、彼より明日のWBC準決勝の結果が気になる自分には無関係。
韓国に3連敗したら末代までの恥だぜっ。な、イチローくん。
【評価】★☆☆☆☆