特撮映画の撮影風景を写した８ミリフィルム

　先月まで，福岡市科学館でゴジラシリーズ関係の特撮展，「特撮のDNAゴジラ」が開催されていた。

　ここには，東宝特撮映画の資料，実際に撮影に使用されたプロップやその復元されたもの等も展示されていた。

　復元されたスピップ号と，オリジナルの木製のスピップ号。

　
　地球防衛軍の撮影中の様子を８ミリフィルムで撮影されたものも公開されていた。

特に興味深いのは，モゲラが鉄橋を渡ろうとするときに，鉄橋を爆破してモゲラを転落させるカットを撮影した８ミリフィルムである。
　実際の劇中のこのカットでは煙が広がりすぎて，せっかくの大規模なミニチュア破壊のシーンがよく見えないのだが，８ミリ版の方がモゲラ転落の様子が良く写っているのである。
　ほかにもモゲラが多連装ロケット砲車を蹴飛ばすカットやスタッフの姿が映っているカットもあったが，８ミリフィルムの変形のせいか，テレシネが良くないのか，はたまた撮影中のピント合わせのせいか，ピンぼけ気味のカットが多かったのは残念であった。
　地球防衛軍の時代から，どんどん８ミリ撮影機が進歩して行き撮影も楽になっていたことからその後に撮影され，発掘されていない貴重な８ミリフィルムもまだたくさんあるかも知れない。