ジョン・バティステ アメリカン・シンフォニー | Sound@Cinema

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昨年の10月には日本にて初来日公演を行った

ジョン・バティステ。22年のグラミー賞では

5部門をも制覇したミュージシャンであり

バンドリーダー、シンガー・ソングライター

など様々な肩書を持つマルチパフォーマーです。

 

 

 

 

その彼のドキュメンタリー作品が登場。

 

表題通りに人種や文化を統括統合した

シンフォニーをカーネギーホールで

演奏する事と、伴侶が白血病にて猛烈

な闘病生活を送っている最中にキャメラが

何か月も彼らを密着し、プライベート

ドキュメントとしては、痛烈に繊細に

内面を掘り下げられている作品でした。

 

 

 

 

バティステの信条は”音楽は必然だから愛す”、

”アートは人の主観そのもので創造し続けよ”

であり、特別なモノでは無い事を強く示唆

しています。

 

なので、この人の演奏は人生の切り取りに

強く重きが置かれ、演奏の瞬間瞬間は魂を

打ちぬかれる程に揺さぶられてしまいます。

 

 

 

 

伴侶がこんな状態でもプロ意識の強い彼は、

非常に追い詰められているのも関らず、

この状況を音に換えて表現してしまい、

まるで神に音を捧げているかの如くでした。

 

 

 

 

作品エンドの”アメリカン・シンフォニー”

は無論圧巻。

 

皮膚の色が現す民族の誇りや今迄の歴史も

音に換えて表現してしまいました。

 

まさにアーティスト、アートとは生活に

人生そのもの、特別な才能でもモノでも

ないという事です。