ホーリー・モーターズ | Sound@Cinema

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))) Cinema Sound Works シャチョーの日々 (((
映画の音響技術評価などをプロ目線で、車系もたまにw
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カラックスだ!!

 

大絶賛か、こき下ろしか、完全に評価が

二分された作品です。

 

東京は確かユーロでやってたのかな?

色々あって観に行けなく、完全に忘れて

いた所に今更配信に上がってきて、観る

事が出来ました。(アマプラに感謝!)

 

この作品、メタフィルムというジャンルで

映画内で映画を描いていますが、あくま

でカラックスの視点が捉えた”映画”で

あって一般目線のものではありません。

 

それから色んな作品のオマージュが登場

する上に、カラックス作品も登場してきます。

驚いたのは”ポンヌフの恋人”のあれから

20年後という設定の物語。

 

という訳で、まずはカラックス作品を観た

事があって感銘を受けた人じゃないと

ほとんど訳が判りません(笑)

 

お話というか、流れなんですが、リムジン

で移動しながらメイクを施しつつ準備をし、

様々なところでクライアントのアポ通りの

芝居を行うオスカー(ドニ・ラヴァン)。

CGを駆使した現代映画に、古風なもの、

怪奇的なもの、果てはミュージカル迄

様々な要素が描かれます。

 

 

 

 

3話目相当のメルドの下りには度肝を

抜かれました。なんと伊福部先生の

ゴジラの楽曲が使われておりました(脅)

此処は日本人はニンマリですかね?

それ以前に意味不明かも(汗)

 

これでも私は映画制作者の端くれです。

リムジンの中で支度するオスカーの様子

を観ているだけで、すぐにピンッと来る物

があり、2~3のエピソードが過ぎた辺り

でカラックスのやりたいことは理解出来ました。

メイクをしながら徐々に殻を脱いで、次

の役職に変わっていく過程で、職業柄

役者の心持ちが痛い程伝わります。

 

後は、ほぼ食い入る様に画面に見入り

観た事も無い様な世界感に酔いしれました。

 

私的にはメッチャ楽しい驚きの映画でした!!