ジョーカーを観る前に、本作を観てから
映画館に行くべきである。
これはスコセッシが82年にデ・ニーロを
主演に迎え、有名なコメディアンになろうと
する風変りな男の奇怪な行動を描いた作品。
どこまでが妄想で事実なのか?
どこまでが虚偽で真実なのか?
デ・ニーロ演ずるパプキンの独演状態のまま
空回りし続ける男も同時に暴走し続ける。
そして有名なコメディアンのジェリーに執拗に
迫り続け、挙句の果てには誘拐騒動迄起こして
彼の番組を乗っ取ってしまう。
ジョーカーではデ・ニーロが追い掛けらる役に
転じ、ホアキンがストーカー的な立ち位置。
非常に構造が似ている2本の作品である。
興行的には失敗したんだが、今作のファンは多く
隠れた名作として未だ語り継がれる事がある。
観れば一目瞭然、ジョーカー程饒舌な語り口では
無いが、下から上を眺め這い上がろうとする弱者
の視点は同じながらも、一切の手段を選ばず省みず
本当に上り詰めようとするひたむきな姿勢が、
美しいのか?狂っているのか?観る人の主観と
観点によって、大きく結論の別れる作品である。
スコセッシの本当のファミリーがカメオ的に至る
所に出演してるんですが、見つけられるかな?
なんと本人迄もちょこっと顔出してますよw