サウルの息子 | Sound@Cinema

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ようやく観る事が出来ました。

 

上映時間が嚙み合わず、まったく劇場に脚を運べなかったので

BDの発売を待ってからの鑑賞となりました。

 

今作、こんな地獄絵図の様なモノだとは予想だに

しませんでした。それほどに辛辣な描写が多いです。

 

撮影の仕方もかなり特殊で、とても浅い被写界深度にて

撮影されており、ピントの範囲を狭くし背景をニュートラルに

ボカシて残虐な描写を直接見せない様にしてあるんですが、

どう見ても残虐なブツがバンバン映っています、、、

それに加え、圧するよな1.375:1(ほぼ4:3)構図で、囚われ

無理強いさせられている強制労働感を助長しているので、

効果が更にてき面となる厳しい画作りです。

 

そしてまるでPOVの様に主人公サウルの表情をクローズ

アップで追い続けるので、観ている方も段々と息苦しい

気分になって来ます。

 

こんな切り口でホロコーストを描いた作品は初めてです。

 

救いは無いし、厳しい描写ばかりだし、観るに耐えない

殺戮シーンばかりで場合によっては気分すら悪くなるかも

しれませんが、とてつもない作品です。

 

決っして万人には薦められませんが、確実に魂の有る映画です。

 

 

いや、まじで凄かった、、、

 

 

 

 

上記のショートムービーは、ネメシュ・ラースロー監督が

今作と同様の手法で描いた”With A Little Patience”(ちょっとの我慢)

という2007年に撮った作品。これはハンガリーがホロコーストに

協力している頃の小作品で、怖ろしく皮肉った出来上がりになって

います。

 

一介の女心をくすぐる様な描写から一転、地獄絵図。

 

僅か十数分でこれは物凄く怖いのであります。

 

しかし、欧州において、この記憶の怨恨は凄まじいものが、、、