今日も早くから例のここ。
本日から上田さんが本格合流でショットを重ねた。
撮影前にわざわざ
「中山さんおはようございます、体調如何ですか?」
と自らはさておいて、私の体調を伺うほどの
気配りは達観の領域か?と思えるほどだが、
上田さん自身の御体調の方が心配である。
なんだかんだ言っても私はまだ若いのでね。
そして、昨日見つけた場所をみんなで
ああだこうだやって状況を作り上げて、、、
監督お望みの”シンレッドライン”ショットを
御老体お二方で4分の長回し。
ここのお芝居には、かなりこみ上げるもんがあり、
自らを抑えるが大変な程、素晴らしいお芝居だった。
その後本日のメインステージの急斜面に移って、
決死の撮影が続く。
今日1日、上田さんのお声を頂戴して
私だけが気付いた点が多々あった。
まず、あの豊かな声量を維持するのが、
まだ本調子では無いという事。
重厚なはずのトーンが、ややキーアップも
していた。
これは上田さんご自身も気が付いており、
テストでなるべく抑え、本番に余力を
残して臨んでおられたが、段々と厳しく
なっておられたので、私の方で可能な
フォローを試みた結果、どこまで前回の撮影分と
揃えられるか?大きな宿題を背負ってしまった。
台詞の行間から聞こえる、上田さんの苦しそうな
呼吸音を強引に押し潰そうと堪える役者魂に
胸が熱くなって、不本意ながら何度かそっと
熱い物をを拭った。
撮影はまだまだ続く。
今回の、俺の責任は重い、、、