司会のジミー・キンメルのトランプ政権叩きで始まった第89回アカデミー賞。
内容的にも、いろんな意味で史上“最も政治的な”アカデミー賞受賞式となりました!
史上最多の14のノミネート『ラ・ラ・ランド』が、作品賞、監督賞のデイミアン・チャゼル、主演女優賞を含む8部門で受賞!
デミアンは初ノミネートで初受賞。さらに32歳での受賞は、史上最年少記録です!!
と思いきや、プレゼンターのウォーレン・ベーティが手渡された封筒は、女優賞のエマ・ストーン(『ラ・ラ・ランド』)だったため、そのまま『ラ・ラ・ランド』と発表!が、その後、ミスが発覚し作品賞は『ムーンライト』に!
ということで、史上まれにみるアクシデントに見舞われた受賞式になりました!
主演男優賞は、『マンチェスター・バイ・ザ・シー』のケイシー・アフレック!
実は、この映画は作品賞にノミネートされた9作品の中で、私的には最も好きな作品です!
外国語映画賞は、去年のカンヌでも脚本賞と主演男優賞に輝いているアスガー・ファルハディ監督の『セールスマン』。『別離』(2011年)に続いて、2度目の受賞のファルハディ監督ですが、例のトランプ政権の移民政策に抗議して出席をボイコットしました。ちなみに、これもアマゾン制作映画です。
助演女優賞は、『Fences』(原題)のヴィオラ・デイビス。トニー賞をデンゼル・ワシントンが主演し、トニー賞主演男優賞を受賞した舞台を、デンゼル・ワシントン本人が映画化した作品で、アメリカで黒人一家として生きることの現実をつきつける作品です。ヴィオラは、元野球選手のゴミ収集員の妻を演じました。
助演男優賞は、『ムーンライト』で主人公を父親のように愛するマハーシャラ・アリ。ブラッド・ピット主演の『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』(2008年)で注目された43歳の演技派です。
衣装賞のコリーン・アトウッドは、4度目の受賞。
下記が受賞リストです!!
■作品賞(9作品)
『ラ・ラ・ランド』
『ムーンライト』
『メッセージ』
『LION ライオン 25年目のただいま』
『マンチェスター・バイ・ザ・シー』
『ハクソー・リッジ』
『最後の追跡』
『Fences』(原題)
『Hidden Figures』(原題)
■監督賞
★デイミアン・チャゼル 『ラ・ラ・ランド』
メル・ギブソン 『ハクソー・リッジ』
ドゥニ・ビルヌーブ 『メッセージ』
ケネス・ロナーガン 『マンチェスター・バイ・ザ・シー』
バリー・ジェンキンス 『ムーンライト』
■外国語映画賞
『ありがとう、トニ・エルドマン』マーレン・アデ監督(ドイツ)
『幸せなひとりぼっち』 ハンネス・ホルム監督(スウェーデン)
『ヒトラーの忘れもの』 マーチン・ピータ・サンフリト監督(デンマーク)
★『セールスマン』アスガー・ファルハディ監督 (イラン)
『Tanna』(原題) ベントレー・ディーン、マーティン・バトラー監督(オーストラリア)
■長編アニメーション賞
『モアナと伝説の海』
★『ズートピア』
『レッドタートル ある島の物語』
『Kubo and the Two Storings』(原題)
『My Life as Zucchini』(原題)
■長編ドキュメンタリー賞
★『O.J.:メイド・イン・アメリカ』
『海は燃えている イタリア最南端の小さな島』
『ぼくと魔法の言葉たち』
『13th 憲法修正第13条』
『I Am Not Your Negro』(原題)
■主演男優賞
ライアン・ゴスリング 『ラ・ラ・ランド』
ケイシー・アフレック 『マンチェスター・バイ・ザ・シー』
アンドリュー・ガーフィールド 『ハクソー・リッジ』
ビゴ・モーテンセン 『はじまりへの旅』
デンゼル・ワシントン 『Fences』(原題0
■主演女優賞
エマ・ストーン 『ラ・ラ・ランド』
ナタリー・ポートマン 『ジャッキー ファースト・レディ最後の使命』
イザベル・ユペール 『ELLE』(原題)
ルース・ネッガ 『ラビング 愛という名前のふたり』
メリル・ストリープ 『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』
■助演男優賞
ジェフ・ブリッジズ 『最後の追跡』
ルーカス・ヘッジズ 『マンチェスター・バイ・ザ・シー』
デブ・パテル 『LION ライオン 25年目のただいま』
マイケル・シャノン 『ノクターナル・アニマルズ』(原題)
★マハーシャラ・アリ 『ムーンライト』
■助演女優賞
ナオミ・ハリス 『ムーンライト』
ニコール・キッドマン 『LION ライオン 25年目のただいま』
ミッシェル・ウィリアムズ 『マンチェスター・バイ・ザ・シー』
オクタビア・スペンサー 『Hidden Figures』(原題)
★ヴィオラ・デイビス 『Fences』(原題)
■脚本賞
デミアン・チャゼル 『ラ・ラ・ランド』
★ケネス・ロナーガン 『マンチェスター・バイ・ザ・シー』
テイラー・シェリダン 『最後の追跡』
ヨルゴス・ランティモス、エフティミス・フィリップ 『ロブスター』
マイク・ミルズ 『20 Century Woman』(原題)
■脚色賞
ルーク・デイビス 『LION ライオン 25年目のただいま』
エリック・ハイセラー 『メッセージ』
★バリー・ジェンキンス、タレル・アルビン・マクレイニー 『ムーンライト』
オーガスト・ウィルソン 『Fences』(原題)
セオドア・メルフィ、アリソン・シュローダー 『Hidden Figures』(原題)
■撮影賞
ロドリゴ・プリエト 『沈黙 サイレンス』
★リヌス・サンドグレン 『ラ・ラ・ランド』
ジェームス・ラクストン 『ムーンライト』
ブラッドフォード・ヤング 『メッセージ』
グレイグ・フレイザー 『LION ライオン 25年目のただいま』
■衣装賞
ジョアンナ・ジョンストン 『マリアンヌ』
メアリー・ゾフレス 『ラ・ラ・ランド』
マデリーン・フォンテーヌ 『ジャッキー ファーストレディ 最後の使命』
★コリーン・アトウッド 『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』
コンソラータ・ボイル 『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』
■メイクアップ賞
★『スーサイド・スクワッド』
『幸せなひとりぼっち』
『スター・トレック BEYOND』
■美術賞
★『ラ・ラ・ランド』
『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』
『メッセージ』
『へイル、シーザー』
『パッセンジャー』
■編集賞
『ラ・ラ・ランド』
★『ハクソー・リッジ』ジョン・ギルバート
『メッセージ』
『最後の追跡』
『ムーンライト』
■録音賞
『ラ・ラ・ランド』
『メッセージ』
『ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー』
『13時間 ベンガジの秘密の兵士』
★『ハクソー・リッジ』
■音響編集賞
★『メッセージ』
『ハクソー・リッジ』
『ラ・ラ・ランド』
『ハドソン川の奇跡』
『バーニング・オーシャン』
■作曲賞
★ジャスティン・ハーウィッツ 『ラ・ラ・ランド』
ミカ・レビ 『ジャッキー ファーストレディ 最後の使命』
ニコラス・ブリテル 『ムーンライト』
トーマス・ニューマン 『パッセンジャー』
ダスティン・オハローラン、ハウシュカ 『LION ライオン 25年目のただいま』
■歌曲賞
“Audition(The Fools Who Dream)” 『ラ・ラ・ランド』
★“City of Stars” 『ラ・ラ・ランド』
“Can't Stop the Feeling” 『Trools』
“The Empty Chair” 『Jim: The James Foley Story』
“How Far I'll Go” 『モアナと伝説の海』
■視覚効果賞
『ドクター・ストレンジ』
『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』
『バーニング・オーシャン』
★『ジャングル・ブック』
『Kubo and the Two Stings』
他