カンヌから帰国して早、10日。
目先の原稿に追われていて、すっかり遅くなってしまいましたが、
“マイ・パルムドール”を載せておきます!

 今年の受賞は、なかなか物議を醸していましたね。コーエン兄弟の、下馬評を無視した独自の判断は、個人的な評価とはかなり違いましたが、“フツーじゃない”感じが、コーエン的であり、カンヌ的でもありました。
 まあ、パルム・ドールを受賞したオディアールは、とってもコーエン的ですが。

下記、私の“だったらよかったな”、です。

パルム・ドール賞(最高作品賞)
『山河故人』ジャ・ジャンクー監督(中国)
グランプリ賞
『キャロル』 トッド・ヘインズ監督(米国)
監督賞
『サウルの息子』ネメス・ラズロ監督(ハンガリー)
審査員賞
『ザ・ロブスター』ヨルゴス・ランティモスス(ギリシャ)
女優賞
マルゲリータ・ブイ FOR 『ミア・マードレ』ナンニ・モレッティ監督(イタリア)
男優賞
Jeusuthan Antonythasan FOR 『ディーパン』ジャック・オディアール監督(フランス)
脚本賞
『ユース』パオロ・ソレンティーノ感得(イタリア)

今年は傑出した作品がないように見えますが、それも面白く、
なにがとってもそんなに文句はないな、というのが私の正直な感想です。
オディアールのパルム・ドールにブーイング、という報道もありましたが、
まあ、カンヌのブーイングにしては小さなブーイングですし、
これだけ拮抗すれば、不満をもつ人がいるのも当然でしょう。
オディアールの最高傑作とはいえないとは思いますが、それでも
見応えのある素晴らしい作品でした。