山形国際ドキュメンタリー映画祭の受賞結果が発表されました。
前回も書きましたが、前評判通り、ワン・ビンの『フォンミン』が受賞しましたね。
ものすごくパワフルな作品なので、東京とかで特別上映がある場合は、ぜひ見てください。
ちなみに、ワン・ビンは4年前のこの映画祭で上映された『鉄西区』という9時間のドキュメンタリー(こちらもスゴイ作品です)を撮った監督です。かなり、忍耐強い人のようです。
また、市民賞を受賞した『ミスター・ピリペンコと潜水艦』もなかなか楽しい作品でした。
ピリペンコさんは、ロシアの年金を送るおじいちゃん(結構若い)。30年間コツコツと
手作りした潜水艦が完成し、とうとう黒海に潜る……というドキュメンタリーです。
なにがスゴイって、このピリペンコさんのキャラクターがスゴイんです。
エミール・クストリッツァの映画に出てきそうな天然漫才師系。
ロシア方面は、こういう人って多いのでしょうか。こんな人が身近にいたら、小説家や脚本家はネタに困りませんね。
- インターナショナル・コンペティション
- 審査員:蓮實重彦(審査員長)、ペドロ・コスタ、アラニス・オボンサウィン、キドラット・タヒミック、アピチャッポン・ウィーラセタクン
ロバート&フランシス・フラハティ賞(大賞)
『鳳鳴(フォンミン)― 中国の記憶』監督:王兵(ワン・ビン)/中国
山形市長賞(最優秀賞)
『アレンテージョ、めぐりあい』監督:ピエール=マリー・グレ/ポルトガル、フランス
優秀賞
『旅 ― ポトシへ』監督:ロン・ハヴィリオ/イスラエル、フランス
『M』監督:ニコラス・プリビデラ/アルゼンチン
特別賞
『垂乳女(たらちめ)』監督:河瀬直美/日本
アジア千波万波- 審査員:ビョン・ヨンジュ、仲里効
小川紳介賞
『稟愛(ビンアイ)』監督:馮艶(フォン・イェン)/中国
奨励賞
『溺れる海』監督:ユスラム・フィクリ・アンシャリ(ユフィク)/インドネシア
『バックドロップ・クルディスタン』監督:野本大/日本、トルコ、ニュージーランド
特別賞
『雲の彼方に』監督:蕭美玲(シャオ・メイリン)/台湾
市民賞- 『ミスター・ピリペンコと潜水艦』監督:ヤン・ヒンリック・ドレーフス、レネー・ハルダー/ドイツ
『バックドロップ・クルディスタン』監督:野本大/日本、トルコ、ニュージーランド
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コミュニティシネマ賞- 『稟愛(ビンアイ)』監督:馮艶(フォン・イェン)/中国
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