蜷川実花さん監督の『さくらん』が、特別招待作品として上映。
江戸時代の吉原の花魁の物語の映画ということもあって、蜷川さんも、主演の土屋アンナさんも着物姿でレッド・カーペットに登場。
  そういえば、今年は、『武士の一分』のパノラマ部門で上映されていますが、出演している桃井かおりさんと壇れいさんも着物姿。
  連日、雪混じりの雨が降る寒いベルリンなので、ドレスより温かい着物は、日本人女優さんにとっては、ありがたいかもしれません。

 ところで、『さくらん』の上映に会わせて(?)、ベルリンのギャラリーで、蜷川さんの写真展が始まるということで、そのオープニング・レセプションに行ってきました。




 『さくらん』にちなんだ、着物姿の土屋アンナさんの写真をはじめ、花や少女など、蜷川実花を代表するモチーフが並びますが、
海外を意識してか、やはり、日本らしさを意識したようなセレクション。
 そういえば、『さくらん』のティーチイン(上映後の質疑応答)のときも、「アラーキーの影響は受けたか?」との質問があったそう。
アラーキーは、ヨーロッパでも人気の高い写真家なので、わからないでもないですが。
これは、日本の若い監督が、「黒澤明の影響は?」とか「北野武の影響は?」と必ず聞かれるのと同じことかもしれません。
 また、蜷川さんのお父様の蜷川幸雄さんは、こちらではかなり有名だそうです。

 レセプションの後、短編部門の正式上映に。
日本からは、連作『日本式』のなかから『謝罪』が上映されました。
 
 今年のベルリンの日本映画は、日本らしさ、伝統がキーワードのようです。