個人的に今年、最も期待していた映画の1本が『硫黄島からの手紙』です。


その理由、

1、クリント・イーストウッドの監督作だからーーこれに期待しない映画関係者はいませんね。

2、同じ戦争体験を2国双方向から描くというデュアル・プロジェクトーーこういう発想がもっとあっても面白いと思っていたので。

3、二宮和也がイーストウッド映画に初登場!


 最大の理由は、なんといっても3です。

物心ついたときからの、ジャニーズ・ウォッチャーを自認していますが、

 さまざまな芸をもつ(歌以外)ジャニーズのタレントの中でも、演技的にはトップだと思っていたニノが、

イーストウッドさまのお眼鏡にかなうなんて、なんて素晴らしいことでしょう。


 4月末に六本木で行われたクランクアップ会見で、イーストウッドは、

「渡辺謙以外は、すべてオーディションでキャスティングをした」といっていました。

 ビデオで過去の出演作などを観て、選んでいったらしいです。

 内々の情報では、ジャニーズからは2名(もう、ひとりも演技に定評のある人です)、オーディションを受けたらしいですが、他にも日本の名だたる俳優たちがこぞってこのオーディションを受けたと思われます。

 オーディションによって選ばれたメイン・キャストは、

すでにポスターや雑誌などに出ていますが、

 伊原剛、加瀬亮、中村獅童、二宮和也の4人です。


 言葉が通じなくても、演技の上手さは伝わるのだという好例のようなキャストですね。


青の炎 特別版/二宮和也
ニノの実力がわかる1本。イーストウッドもこれを観たのか?
¥4,283
Amazon.co.jp




 で、映画の出来ですが、もう2週間くらい前に完成披露が行われました。

私的には、★★★★★ですね!

(どうやら、女性ジャーナリストからの支持は高いが、男性は首をひねるひとが多いみたいです)


 とくに、ニノが素晴らしい。主演は、渡辺謙ということに一応なっていますが、

 実質上の主役は、ニノですね。


 ということで、アカデミー賞助演男優賞にニノ、ノミネートか!と先走って盛り上がっていたら、

米国では、1月公開にするらしい。

 ということは、今年のアカデミー賞の対象外。


『父たちの星条旗』が、米国で批評も興行成績もぱっとしなかったこともあるのでしょうけれど、

ワーナーは、今年、興行成績も評価も高い『ディパーテッド』、『ブラッド・ダイアモンド』(なぜか、2本ともディカプリオ主演)など

すでに強力な作品があるので、どちらにしても、推してはもらえないのでしょうけど。残念。

 

 まあ、こういう賞は、水モノで、品薄のときは、たとえば去年とかなら、入っちゃったりするのにと思うと、

ワーナーの豊作時期にあたってしまって、不運だったと思うしかありません。


 それにしても、『ディパーティッド』あれでいいのか?

『インファナル・アフェア』を観ている人には、納得いかないけれど、米国では『インファナル~』が公開されいません。


 そうだ、この機に便乗して、『インファナル~』を米国で公開するのはどうでしょう?

 ホントの香港ノワールのスゴサをアカデミー会員の人たちにもぜひ、観て欲しいものです。