【パッセンジャー:ひとくちレビュー】古すぎるSF設定を現代にもってくることの難しさ(ネタバレ) | 映画バー「銀幕酒場」オフィシャルブログ[バーの紹介とか、映画やDVDやドラマやアニメや演劇のハナシ]

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★例によって、いきます。

 

表題通り、SF設定はもう50年前にはありそうなヤツで、現代のSFと較べるとあまりに古典すぎる物語。

それを現代風にしたつもりが、結果矛盾だらけという展開になってしまった。

 

恋愛ものとしても、SFものとしても。

 
パッセンジャー パッセンジャー (2016)

【監督】モルテン・ティルドゥム
【出演】ジェニファー・ローレンス / クリス・プラット / マイケル・シーン / ローレンス・フィッシュバーン
 
★★☆ [50点]「評判はよくないけど、星野之宣「2001夜物語」と思えば楽しめる」

1980年代のSF漫画名作「2001夜物語」がAmazonでいま古本1円とはー!

そんな現実もありつつ、昔のSF漫画などを知っていたら、特別新しい設定でも展開でもない。
その点ではかなり残念だけど。

いまの21世紀の最新映像で、それら物語を見せてくる。
それだけでます合格点かなと。

★SF映画入門ではある!(これは字幕が苦手な観客さんも含めて、オススメ)

そのなか、ジャンルとしてはSFだけど、
なんだかんだと〝恋愛〟物語で、文春砲役がアンドロイド。

まぁ、そこも〝SF〟として設定が甘すぎて、感心できず(AIとかロボットの技術が2000年代レベルの発想で古すぎ)。
ハードSFか、スターウォーズみたいなスペースオペラとどっちつかずで、
中途半端感はずっと底辺にあり。

そのなか、SF設定の甘さをうまく台詞や物語展開でうまくカバーしているのが、
スペースオペラだとすれば、その点でも落第以下の展開。

設定のわりに、本格SFにはほど遠く、結果なにを伝えたいのか分からない。

アイデアも20世紀のままで古すぎはやはり最後まで気になる。

とりあえず、星野之宣「2001夜物語」をぜひ読んで欲しい。

 
Posted by たむじ on 2018/01/25 with ぴあ映画生活