№22
日付:2024/6/1

タイトル:デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章

監督(アニメーションディレクター):黒川智之
劇場名:109シネマズ湘南 シアター6
パンフレット:あり(\1,100)
評価:6

 

結局原作を読み込む事無く後章を観賞。
大学生となった門出とおんたんのキャンパスライフが、巨大UFOの暴走で踏みにじられていくのが悲しい。本作最大の魅力は、彼女たちの日常にこそあるのに。
その対極となる非日常的な出来事は、そもそも無抵抗な異星人を問答無用に駆除し続ける政府の方針が、良識ある観客として無理を感じてしまう。大葉圭太が単身動力炉の暴走を止めようと奮闘する展開は、古今東西あまりにもよくある世界の救い方に倣っていて、ちょっとビックリ。そんな作品でしたっけ?

前後編の場合、後編は何かと落とし前を付けなきゃならない部分も多いので割を食う事も多いですが、本作においても巨大UFOの後始末の比重が多めなのがちょっと残念。あと随分と念入りに描かれた大量の虐殺シーンは観ていて面白くはない。
でも前後編を通じて、私はこの世界とこのアニメが好きになりました(あと、あのちゃんも)。私も門出とおんたんとお友達になりたい。それが≒浅野いにお作品のファンになったという事なのかは、この後原作を読んで判断したいと思います。

私思うに、“タイムリープ”物には切ない青春の影が宿るのに、“パラレルワールド”にはそれがない。前者が基本「タラレバ」や「if・・・」に応じたシングルタスクでの「やり直し」の物語なのに対し、後者は端からマルチタスク。厳密には大差ないのでしょうが、その世界観の建て付けとして最初から無数にあるお隣の世界の存在を許した時点で、ロマンがなくなるような気がします。

 

 

 

 

 

 

パンフレット

・ストーリー
・相関図
・キャラクター
・インタビュー 幾田リラ×あの
・キャスト・コメント
・入野自由インタビュー
・ディテール
・時間軸
・バイバイ、イソベやん
・キーワード&ガジェット
・スタッフ・インタビュー 伊東伸高(総作画監督)
・アート・ボード
・スタッフ・インタビュー 稲見叡(CGディレクター)
・原作者
・スタッフ・プロフィール
・テーマソング
・クレジット

入場者特典は原作者書き下ろしイラストカード