№42
日付:2023/12/2
タイトル:首
監督・脚本:北野武
劇場名:シネプレックス平塚 screen6
パンフレット:あり(\990)
評価:6

 

私の映画人生の中で、劇場で観なかった事を後悔した邦画の筆頭に挙がりそうなのが「その男、凶暴につき」。口数の少ない、映像で語るその演出に惹き込まれた覚えがあります。

 

北野武監督の最新作は、これまで彼が散々撮ってきた極道映画に欠かせない「xxの首、取ってこんかい!」という台詞を地で行く時代のお話。信長(何故だかこの人だけお国訛り)、秀吉、光秀、家康、その他戦国武将たちの駆け引きと化かし合いを、ここ最近の大河ドラマの数々でも何度も登場した日本人には馴染み深いエピソードと共に描いた本作。随所にゾクッとさせるシーンがあって、それに出くわす度にこの監督の才に直に触れているようで怖くなる。庵野秀明監督なんかもそうですが、センスの塊のような演出。

 

当然の事ながら史実通りに話は進み、その解釈も時流に沿う中での面白味の創出。歴史に縛られながら、北野監督と戦国武将がタッグを組んだような作品。カンヌでは上映後にスタンディング・オベーションで迎えられていましたが、日本の歴史を知らない外人さんがどれだけ話に付いて来れているのかしらとは思ってしまいました。

是非、なるべく大画面の劇場での観賞をお勧めします。

 

 

 

 

 

 

 

パンフレット

・イントロダクション
・ストーリー
・相関図
・キャスト・プロフィール
・北野武監督インタビュー
・西島秀俊[明智光秀]インタビュー
・加瀬亮[織田信長]インタビュー
・中村獅童[難波茂助]インタビュー
・浅野忠信[黒田官兵衛]インタビュー
・大森南朋[羽柴秀長]インタビュー
・小林薫[徳川家康]インタビュー
・岸部一徳[千利休]インタビュー
・REVIEW:1 鈴木元(映画ジャーナリスト)
・REVIEW:2 松崎建夫(映画評論家)
・プロダクション・ノート
・カンヌ映画祭2023レポート
・鼎談 浜田毅(撮影監督)×瀬下幸治(美術)×高屋齋(照明)
・黒澤和子(衣装デザイナー)インタビュー
・スタッフ・プロフィール
・REVIEW:3 石津文子(映画評論家)
・金澤誠(映画ライター)
・織田信長、明智光秀、羽柴秀吉と、彼らを取り巻く人びと 上永哲矢(歴史著作家)
・「首」トピックス/関連年表
・クレジット

チラシ①

チラシ②