№41
日付:2023/11/23
タイトル:リアリティ | REALITY
監督・共同脚本:Tina Satter
劇場名:シネプレックス平塚 screen5
パンフレット:あり(\900)
評価:6

 

「巨人の星」とか「愛と誠」とか(例えが古くてスミマセン)、フィクションの世界では良く用いられるタイトルと物語の“掛け合わせ”が、本作でもウソでしょ?と言いたくなるくらい見事に決まっている。

 

そもそもがこの監督の舞台劇だったという本作。買い物帰りの若い女性が自宅に着くなり声を掛けられるところから始まる尋問劇。疑問やじれったさがわんさか湧き出る一方で、台詞の一つ一つがノンフィクションである点を宣告されている観客は、只々その推移を固唾を飲んで見守るしかない。

事実とフィクションの境界線を極限まで曖昧にした作品。これが監督デビューとなるティナ・サッターは、大きな社会問題を題材にしながらも先ずはこの会話劇を極上のサスペンス・ドラマとして仕立て上げている。キャスティングも見事。

 

世情に無知かつ本作の情報ほぼゼロで観賞した私は、この作品を映画として最も楽しめた観客であった筈。「観てから知るか?知ってから観るか?」という2択を迫られる作品でもありますが、絶対的に前者をお勧めします。

 

 

 

 

 

FBIの極秘捜査資料をイメージした、玉紐付きの封筒入りパンフレット

・イントロダクション

・プロダクション・ノート

・キーワード ※ここだけは事前に予習しておいた方が観賞時の助けになるかも

・映画「リアリティ」の背景:ロシア疑惑とアメリカ民主主義の危機 前嶋和弘(上智大学教授)

・現実と虚構の狭間でー「完全再現」が広げる無限の想像 稲垣貴俊(ライター・編集者)

・衝撃の82分! 一気に引き込まれる 小川泰平(犯罪ジャーナリスト/元神奈川県警刑事)

・ティナ・サッター監督インタビュー

・キャスト・プロフィール

・実際のFBI文書(一部抜粋)

・クルー/キャスト