5月末に公開後、未だに好調な「トップガン マーヴェリック」ですが、一部の上映方式が大人気となっているとの噂を聞きつけ調べてみたところ、確かにその通りだった。

そもそも通常の劇場に加えてIMAX版でも4Dタイプの劇場でも上映しており、人気の所在が判り辛い。現行の上映方式を整理すると、

 

IMAX

カナダIMAX社が開発した動画フィルムの規格及びその映写システム。IMAXレーザー、IMAXレーザー/GTスクリーン等のスペック違いがあるが、現時点でIMAXのフルスペックと言えるGTスクリーンで鑑賞可能な劇場は、グランドシネマサンシャイン池袋と109シネマズ大阪エキスポシティの2館のみ(2022年8月時点)。私は過去大阪エキスポシティで体験しました。

 

池袋グランドシネマサンシャインのスクリーン

ほぼ真四角のサイズ感

 

一方4Dとは視覚・聴覚以外の刺激に訴える、まさにアトラクション型の上映方式。

4DX
韓国CJグループ傘下の会社が開発した映画館用の環境効果技術。前後上下左右への動き、背中への刺激、風、水、香り等々。
MX4D
米MediaMation社によって開発された4D映画システム。観客に与える刺激は4DXと似たり寄ったり。TOHOシネマズが採用。

 

現状は4DXを採用している映画館数がMX4Dの3倍ほどあり、ネットの評判も前者に軍配が上がっている模様です。

 

 

またこれらの企画とは別にもう一つ、ScreenXなる規格があります。こちら韓国CJグループの別会社が開発した3面マルチプロジェクションの映画上映システム。

 

①ユナイテッドシネマズのScrrenX紹介ページより

 

 

そして現在チケットが入手困難となっているのは4DX方式とScreenXを組み合わせた上映館で、その名も「4DX with ScreenX」。この規格で上映されているのは日本国内では

・グランドシネマサンシャイン池袋
・109シネマズグランベリーパーク(東京都町田市)
・シネマサンシャインららぽーと沼津
・アースシネマズ姫路

の4館のみ。

池袋と町田の劇場は、午前0時のチケット販売開始早々に完売する状況が続いている。

私の場合は自宅が神奈川県大磯なので、上記4館のうち姫路を除く3館のどれでも行ける距離なのですが、一番近いグランベリーパークを選びました。

 

2019年11月に再オープンしたこちらの劇場は、うちの近所の劇場とは色々お作法が異なっていて戸惑った。

まずポップコーンと飲み物を購入したところ、ソフトドリンクは飲み放題のドリンクバー方式しかなかった。入場もスタッフにチケットを見せるのではなく、印字されたQRコードをかざして入る。加えて初めて経験する4DXシアターにドリンクホルダーごと持ち込もうとしたら、スタッフが慌てて止めに来た。荷物入れのロッカーもあったけれど使用せず。ポップコーンはビニール袋に包んでもらって入場。

 

②109シネマズ提供のシアター8の写真

 

フットレスト付きの座席

 

前方に設置された機器から風や水が噴射されるらしい

 

ドリンクホルダーに水の噴射を止めるスイッチあり

 

№26
日付:2022/8/11
タイトル:トップガン マーヴェリック | TOP GUN: MAVERICK
監督:Joseph Kosinski
劇場名:109シネマズグランベリーパーク シアター8
パンフレット:購入済(\880)
評価:8点

 

トム君がバイクにまたがれば前方から風が吹き、ヨットの上では水飛沫が結構な量飛んでくる。F18のエンジンが火を噴くタイミングで首元に熱風が吹きかけられ、座席は前後左右にロールする。TDLやUSJのアトラクション的テイストが、ややソフトに提供され続ける感じ。

これにScreenXの効果が加わるのですが、劇場の箱は基本長方形で、この点はScreenXでの上映館においても変わらない。①の絵だとまるでスクリーンが三面鏡のように広がっているように描かれていますが、実際はそんな事はなかった。ただ思っていた以上にこの三面スクリーンは悪くない。4DXとの相乗効果を如実に感じました。

 

「トップガン」との相性の良さも非常に感じた。きっと「スパイダーマン」あたりもこの劇場で鑑賞すると更に楽しめそうな気がする。ちなみに「4DX with ScreenX」の追加料金は+1,400円。初体験的にはその価値あったかな…?

 

映画の冒頭にテロップされる本作の製作会社の名前には、ジェリー・ブラッカイマーと共に亡きドン・シンプソンの名前が連なっている。前作を共に成功に導いた盟友への思いに泣けてきます。そして映画のラストには"In Memory of TONY SCOTT"の一文。この映画を作り上げてきた彼らの男気に、マーヴェリックのパイロット人生に、彼とアイスマンの友情に、そしてピートとペニーとアメリアの新たな人生に、改めて乾杯したくなりました。