№26

日付:2014/12/7

タイトル:0.5ミリ

監督・脚本:安藤桃子

劇場名:有楽町スバル座

パンフレット:あり(\800)

評価:★★★☆

 

196分という上映時間に尻込みしかけた。

痴呆老人の介護を扱った作品は昨年の「ペコロスの母に会いに行く 」に続いて2本目だが、本作品は地方都市を舞台に驚くべき手口でこの身近なテーマを白日夢のモチーフとして利用している。

 

後期高齢者の家庭を渡り歩く介護ヘルパー、山岸サワ(安藤サクラ)の恐るべき渡世術。彼女が保持する妙にハイ・アベレージな女子力が、途中から「家族八景」の火田七瀬のように神々しく見えてきた。

 

原作・脚本・監督が安藤桃子、主演が安藤サクラ(妹)で母の和津さんがフードスタイリスト。そしてエグゼクティブプロデューサーが父奥田瑛二と、奥田ファミリー作品だった。

この映画作りに関わった3人の女性が、各々作品の重要なピースとして機能しているのが良く判る。映画という表現手段を前向きに肯定したくなる安藤監督のタッチ。その一番の理解者として世界観を鮮明かつ魅惑的に彩るサクラさんの魅力と和津さんのパフォーマンス。

そして一体どんな宣伝活動を行ったのやら、お年寄りの観客が目立つ場内。

 

これだけ長尺でも全く飽きる事はなかったが、私的には真壁夫妻(津川雅彦/草笛光子)のエピソードで終わらせてくれた方がしまりが良かった。

このスタッフのままNHKドラマかなんかでシリーズ化してもらえないものですかね?。山岸サワ版「家族八景」をもう少し観てみたくなった。

 

0.5ミリ


0.5ミリ
パンフレット