№18
日付:2010/6/30
タイトル:さんかく
監督:吉田恵輔
劇場名:ヒューマントラストシネマ渋谷1
パンフレット:あり(\700)
評価:★★★
こんなところでカミングアウトする話でもないですが、若かりし頃に今ならストーカー行為で告発されてしまいそうな行為に及んだ事があります。
「お前の気持はすごく判るけど、それは止めといた方がいいと、俺は思うよ」とは当時の友人の言葉。
あと20歳若ければ・・・もはやこの作品の登場人物達に共感を覚えるには、私自身があまりに分別臭くかつそういう事に熱を上げる情熱(?)を失っている事を再確認。
そういった、自分を見失ってしまった人間の様子も、街中の男女の戯れも、電車の中で居眠りする少女の色香も、妙にリアルに映像に写し取って、作品の重要なファクターとして配置してくる。
3人が3人共、バトンを回すかのように誰かを追いかけ誰かに疎まれながら徐々に形作られていく三角形。恋に狂った当の本人にとっては人生の一大事でありながら、他人からは滑稽としか思われないその様と、当人同士のどうしようもない力関係模様を、まぁ上手に描いてみせる事。
そういった描写力に妙に長けた監督さんではありますが、この作品の世界観が居心地良いかというとそうでもない。百瀬(高岡蒼甫)があまりにくだらない男過ぎて、こいつの行動を追う=映画のストーリー進行に付き合うのが馬鹿らしくなってきます。
三角形が砕け散った後にとる百瀬の最低な行動。
この男のダメさ加減、そんな男がとる行動原理への一定の理解を示す自分、そんなくだらない男を題材に映画を撮る監督、そして思わせぶりなエンディングに、何だか腹が立ちます。
田畑智子さん。私にとってどこか捉え所のない女優さんでしたが、存在感感じます。桃(小野恵令奈 )を引っ叩くシーンをもっと本気モードでいけてれば100点だったのに。
小野恵令奈(AKB48)はお芝居の上とはいえキスシーンなど演じて問題ないのか!?
パンフレット