映画の國名作選Ⅰイタリア編 『ロベレ将軍』(’59) | CINEMAな毎日

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3本目。 この映画を知ることが出来て本当に良かった・・。



前半は、誤って政治犯扱いされた人たちの家族から、お金を騙し取ってはギャンブルにつぎ込む詐欺男の話。


お金では女も泣かすし、口も上手い。 その上自分は「大佐」だと名乗っている。


嘘がバレないため、騙した相手や偶然知り合ったゲシュタポの大佐を必死に誤魔化す様子は、スリルがあるのと同時に可笑しさも。



物語はその後からが本番でした。


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詐欺がばれ、逮捕された男。 


生け捕りにすべき将軍を死なせたことで、窮地に立ってしまったゲシュタポの大佐は、この男を将軍に仕立て、パルチザンたちが収容される刑務所へ送り込みます。


舞台がその刑務所の中に変わってから起きる出来事や、大きく揺らされる男の心理描写を、かなりドキドキしながら観ました。



刑務所内で、以前の詐欺男の心のまま生きることが出来たのに。 そうするはずだったのに。


この男“ロベレ将軍”が選んだ「生き方」に、胸が詰まる思い・・・!


鑑賞後日の暮れた駅裏を、私は涙を拭いながら歩いていました。



~ この詐欺男を演じた俳優ヴィットリオ・デ・シーカを、「シブくて風格もあるなぁ」と思ってみていました。


『ひまわり』などの名監督だと初めて知りました。