前回の続きとなります。

 

 

引き続きコリン・コバヤシさん著『ゲランドの塩物語 ─未来の生態系のために─』です。

 
 

 

6 世界と結びつくローカルな運動

なお続く取り組み

今後、いかに塩の再評価を社会的におこなってゆけるか、またアメリカの大企業と結合して大資本になったサラン・デュ・ミディ社との市場での競合に、押しつぶされずにやってゆけるか、今後、観光との関係をどのようにマネージメントしていくか、これらが塩職人たちの三つの主要課題だ。いずれにしても、運動の中心を担うのは「ゲランド塩生産者集団」しかいない。

八〇年代前半はとくに不順な天候に阻まれて、よい収穫ができず、収入が落ち込み、また、さまざまな改革を同時におこなってゆくという厳しい時代だった。天候不順では、七六年にも大旱魃があって、四トンしか生産できなかった年もあれば、八二年には雷と雷雨で、収穫五〇キロというひどい年もあった。また、「ゲランド塩生産者集団」や塩職人組合、仲買業者たち展望を切り開けず、生産量は伸び悩んだ。

しかし、八八年以降、品質向上のための戦略も明確になり、九二年からは、直営の販売会社「レ・サリーヌ・ド・ゲランド」社を設立、それ以来、商品の多様化やパッケージ・デザイン、販売キャンペーンなどの投資も含めて、創造的なイメージを作ろうと多くの力を注いできた。

こうした努力の積み重ねによって、今日ある評価を得たのである。

ゲランド塩田は国家による保護指定を受け、リゾート開発によるような消滅の危機の心配は去った。しかし、塩は塩職人の営みがなくなれば、すぐ荒廃するのである。一〇年がかりでせっかく整備された塩田も、二年も放置しておけば腐食して、完全に使えなくなってしまうのだ。

また、塩や塩職人にたいするイメージチェンジもまだまだ必要だ。塩職人というと、前世紀の遺物のように思っている人も多い。だから、デモンストレーションの要請で、しばしばブルトン人の民族衣装を着てくるように頼まれるそうだ。こんな依頼が来るとフランソワ・ルカロは肩を落とす。

「われわれをいつまでも、五〇〇年前の塩職人と思っている。ブルトン人の衣装はそういうものです。二〇世紀のわれわれは民族衣装など着て仕事をして いられない」と苦笑する。

 

民族衣装…ブルターニュ展に展示されていました。

 

 

リトルワールドじゃないんだから今時こんな格好して製塩しませんしあせる

またもや抽象度のミスマッチですね。

トンチンカンなことを言う人が未だ多いんですね。

また塩は簡単に作れて、あまり価値のないものと考えている場合も多い。ところが、塩田で塩作りは、生態系保護、人間の健康保持と抜き差しならない関係にあるのは、今まで述べてきたところで明らかだが、人々の塩に対する認識を変えてゆく作業も、まだまだ継続してゆかなければならないである。

他方、養成センターの志願者は年々増え、定着する新しい塩職人も着実に増加している。若い世代の養成は軌道に乗ってきた。九六年度の講習生二五人のうち、一二人が実際にゲランド塩田に定着した。一三人の新人の面倒を見ることは現在の状況ではたいへん厳しい。しかし「ゲランド塩生産者集団」にとっては、励まされる状況である。塩職人の人口も退職者がここしばらくなくなって、九五年以来、着実に増えた。

また、ゲランド塩の評価は確実に定まった。多くの新聞や雑誌で取り上げられるようになったし、ほとんどのフランス料理の腕利きシェフがかならず推薦するのがこの塩である。それは、ゲランド塩にまったく関心を持たなかったサラン・デュ・ミディ社さえも、前述したように、九八年三月からよその塩をゲランドに持ち込んで、梱包製品化し、あたかもゲランドの塩であるかのようにして売ろうとしていることからも、ゲランド塩の評価が裏づけられる。「ゲランド塩生産者集団」はこうした状況にたいして、常に闘っていかねばならない。大企業のサラン・デュ・ミディ社にしてみれば、「ゲランド塩生産者集団」の直営販売会社「レ・サリーヌ・ド・ゲランド」など、取るに足らない小企業にすぎない。勝つか負けるかの経済戦争になったら、ひとたまりもないだろう。

サラン・デュ・ミディ社の塩もなかなか高価です。

しかし、過去にしてきたリゾート開発主導や産地偽装をやってしまった等、自社の利益さえ増えれば他はどうなってもいいというような料簡の狭い企業であることがゲランドの塩物語で明らかになったので、大企業=安心、信用できるの構図は成立しないなと思いました。やっぱり環境という全体で見れるかどうかなのでサラン・デュ・ミディ社とゲランド塩生産者集団では抽象度が違います。

しかし、「ゲランド塩生産者集団」の自律政策は続行している。彼らは金儲けのためだけに、塩田開発を営んでいるわけではないのだ。郷土を守り、郷土の文化遺産を継承し、環境保護に寄与し、生態系を豊かにする作業に加わっているという自覚をもってやっているのである。

ゲランド塩が特産品の指定を受けられるように、また「フルール・ド・セル」という名の摘みの塩はゲランド塩田で取れる塩だけを指すので、この製品名が悪用されないように、さまざまな行政上の手続きを取りながら、自衛手段を考えている。こうしたことはじつに根気のいる作業である。しかし、それを着実に一歩一歩してきたからこそ、今日のゲランド塩の評価がある。

タンカー汚染事故の際にも、早くから予防原則に立って、今年の収穫はおこなわないと明言してきたことで、事故後も、消費者のゲランド塩にたいする評価がほとんど落ちていないことが、世論調査でもわかった。

経済的なレベルにおいては、肉体的にも厳しい塩田作業にもかかわらず、九四年までは、塩職人の月給は平均して最低賃金法の規定(二〇〇〇年現在約一三万円)を少々上回るだけだった。もっとも収穫の多い塩職人が月給三四万五〇〇〇円ほどを稼げるだけだった。それが九五年から、「ゲランド塩生産者集団」に加入している塩職人の収入は、平均一八%増加した。翌年も同じパーセンテージで増加して、平均的サラリーは農業従事者としては程々のレベルまで向上した。だが、もちろん、収穫が自然条件に左右される以上、けっして楽な職業とはいえない。

またかならずしも塩の価格が安定しているともいえないし、直営販売会社を運営し始めた以上、他の大メーカーとの激しい販売合戦に負けてはいられない。しかし、販売会社設立のために投資した資本は、ほぼ還元された。初摘みの塩「フルール・ド・セル」が全国的な名声を獲得して、販売力も向上した。 仲買業者に頼っていた時代から見ると、年商が一〇倍にも伸びたのである。

 

新たな展開の必要

とりあえず、ゲランドの塩職人たちが過去二〇年間邁進してきた基本的な目標労働条件の改善、サラリーを含め経済的な生活保障、塩田の合法的な保護―は達成されたといっていい。

「ゲランド塩生産者集団」も、スタッフが現在三二名、レ・サリーヌ・ド・ゲランド社が一三名で、総勢五〇名近い組織に変貌した。

だが、むろん、目的は経済的収入だけではない。経済的に潤った分だけ、塩職人たちの生活態度も変わってきた。経済的実入りのよさに満足して、個人的な生活に充足してしまう傾向が強くなった。また塩田の保護指定を国から受けて、塩田がリゾート開発などによって消滅する危機もなくなった。とくに比較的中堅四〇~四五歳の塩職人たちがそれなりに生活に満足し始めて、再興運動の始まりのときのような、社会変革やエコロジー運動などにたいする社会関与の姿勢や社会的連帯感が希薄になってきた。「経済的にやっていける満足感が、今日まで保持してきた伝統遺産を守り、発展させていくという初期の目的を消滅してはならない。旧世代も新世代もこれを分かちあっていかないといけない」とシャルルは反省する。

だから、「今までのように、何人かのリーダーが牽引力になって、引っ張ってゆく時期も必要だし、機関誌でさまざまな情報を流すことも必要だが、個々人がもっと積極的に直接なんらかの行動にかかわらないと、運動は常に推進力を保っていけない。運動の活力を維持すること、これは永遠の課題だね」と彼は語る。

ちょっとこの辺は大きな課題を乗り越えて平和になったところで燃え尽き症候群の気配が出ているので、そこからどう維持し向上していくかも必要ですね。

コーチングではここではゴール設定するんですよ。

創業も大事ですが守成はより大事になります。

とくに新しい加入者の塩職人たちは、旧い世代が担ったのとは別な「運動に関与する新しい動機が必要」なのだ。そうした契機を「ゲランド塩生産者集団」が作りだす必要があるだろう。

また、「塩田耕作地集団」(地域圏自治体から基金を得て、塩田での新しい塩職人の定着、放棄されている塩田の再開発などを計っている一種の組合)はより積極的なプロジェクトを立て、塩田の購入、新塩職人の仕事初めを容易にする物理的な援助活動をもり立てていくことも考えないとならないだろう。

他方、養成センターでの塩職人教育はかなり軌道に乗ってきてはいるが、現在の物理条件では、一〇人以上の新人を同時に仕事に就かせることはかなりきつい。またすべての新人がプロとしての手腕を身につけているわけではないので、大量の新人導入は品質管理にも支障をきたしかねない。その意味でも、段階的にやっていかざるをえない現状である。

 

エコロジーの潮流のなかで

環境保護問題に関しては、「ゲランド塩生産者集団」は、すでに野鳥保護団体「野鳥保護リーグ」と提携しながら、塩田保護と野鳥保護の重要性を訴える広報活動にも取り組んでいる。

一九九一年からプラデルにある「生産者集団」 本部隣りの「塩の家」で、訪れる学校や市民の団体の受け入れと塩田の案内が共同で始められた。九六年以降は、市民団体を新たに作り、「生産者集団」のほか野鳥保護リーグ、「ユニヴェルセル」、ゲランド塩田耕作地集団の四つの団体が合同で運営している。四人の専従職員を置いて、夏季にはとりわけ多い訪問者の対応に追われつつ、塩田博物館や「塩職人の家」などとも協力して、相互の役割をほどよく分担しあおうとしている。近年は年に二万団体くらい訪れ、年々増加傾向にあるという。

こうした増加する観光客への対応をどうするかをめぐって、「ゲランド塩生産者集団」のなかで、議論が沸騰している。観光を促進させる、させない、という点においても、意見の食い違いが見られる。一方は、観光がリゾート開発を助長し、仕事の邪魔にしかならず、塩田をだめにしてしまうと考える立場で、他方は、エコ観光として、塩田の重要さを理解させる、また環境保護や生態系の重要さを知ってもらうなど、啓蒙的な役割を新しいタイプの観光に担わせれば、塩田の将来に役立つと考える立場だ。「観光客など糞食らえ!おれたちの塩田作業の邪魔になるだけだ」という塩職人と、「いや、観光客を排除するわけにはいかないし、彼らとともにやっていくしかない。彼らに環境保護や生態系保護の重要さを訴える好機であるし、それで一般的認識が深まればいい」というシャルルほか、指導部とのあいだには微妙なずれがある。とりわけ、独立の塩職人たちとは落差が大きい。しかし、とりあえず、「ゲランド塩生産者集団」は後者の政策を採用して、それなりの成果をあげている。

観光としての商業路線でエコを取り上げるのだと、目先の利益にとらわれてしまって塩田が衰退ではマズいので、エコロジーを広めるために観光という手段を上手く利用する方向なのだと思いますが、これはなかなか難しいところですね。知名度を上げたい、だけど環境は守りたいですからね。少し譲歩して観光客を制限する形になったのでしょう。

環境の保全を第一としているから、観光色が強くなるとリゾート開発+それに伴う外食チェーンなども進出してくることも無きにしもあらずですから、こういうところの思わぬ伏兵が塩田に打撃を与えてしまうこともあり、職人たちにとってはピリピリしやすいところではありますね。

 

レジャーやリゾート開発も結局のところ、食料自給率を下げてしまうという恐ろしい結果も招いてしまいますし、こういうのも黒幕はDSだったりするのです。TDL、TDSに行きたがる若い女性、主婦層は抽象度が低いことを自覚した方がいいですね。

旅行好きもホント多いですけど、高確率で他人軸なのですよね。旅行先に売られているお土産が添加物まみれだったのはよくある話です。日持ちさせるために保存料入れてますし。また旅先で提供される食事が安全かどうかも疑いもせず口に入れてしまうのは怖いことなのかもしれません。

ネズミ王国には、ロックフェラー小麦のチュロスに糖質の塊、おそらく遺伝子組み換えの不味い料理とヤバいものが多いです。

来場者があまりにも多いので回転率上げるために外国から輸入した大量生産のレトルトを開けて配膳とかやってそう…。大学生協の学食でさえそうだったし…。

 

ゲランドの塩は売り上げは伸びてほしいし、評価されるべき塩ですが、やはり正しく利用できる人に使っていただきたいという思いはあります。

二十一世紀を見つめて

現在、新しい企画が進行しつつある。それは、「ゲランド塩生産者集団」の本部建物に隣接した小さな現在の「塩の家」という広報センターを大きく発展させて、新しい「塩の家」センターを建設する計画だ。二〇〇一年工事着工、二〇〇二年から事業開始となる。塩蔵様式をそのままに、現代的な様式をミックスさせたスマートな建築となる。

一九九六年からは、法人格の市民団体が設置され、大半がボランティアの若者たちによって運営されてきた。 ここでは、塩田活動がスライドやビデオなどによって紹介され、また野鳥保護リーグ(環境団体)と共同して、野鳥の観察ガイドをしながら、野鳥の保護と塩田の保護の活動をおこなっている。団体の受け入れをおこなって、塩職人が塩田を案内し、また野鳥保護リーグのメンバーが双眼鏡をもって、野鳥のいるところへ案内してくれる。

新しいプロジェクトは、従来の「塩の家」をより充実させ、新しい交流の場を設け、塩職人が集う場を新たに再建し、ローカルな実践と普遍的な概念を恒常的にさせることを期待し企画が進められている。フランスだけではなく、世界各地とのさまざまな交流や講演、催し物などを企画しながら、今日の塩田活動全体を、産業だけの観点からではなく生態系を含めた地球規模の広い視野に立って、再活性化しようとするプロジェクトである。すでにポルトガルの塩職人との交流も実現してきた。

また九九年と二〇〇〇年の二度にわたるタンカー事故は、塩田を守るのには、塩田だけを守るだけでは不充分であるという教訓を残した。 海洋保護の問題も合わせて、生態系保護の問題や、海を守る運動も国際的に輪を広げたいと期待している。

「グローバルに考え、ローカルに行動しよう」という標語の文字どおりの実践を、彼らは具体化しようとしてきたわけだが、今日ではローカルに行動するばかりではなく、国際的にも行動して、交流し、連帯する必要性がとみに高まっている。この計画は、前述した「エコポール」計画と連動したものとなっている。新「塩の家」 センター計画が、二一世紀のゲランドの塩の未来を決定する大きなファクターの一つになるのはまちがいないだろう。

彼ら自身の経済的な生活改善がある程度、達成された今、個人的な生活の充足感に満たされてしまうか、あるいはたんに商売熱心になってしまうか、より地球規模のグローバルな視野に立って、バランスのよい経営状態をつくり出しながら、広い意味での環境保護運動を担っていけるかどうか、これから新たな試練に立たされるだろう。ゲランド塩田を守る闘いが世界的な舞台に出てきたというべきなのかもしれない。ゲランドの塩の復興運動が新しい装いのもとに、新たな出発を迎えることを祈りたい。塩田とのっぴきならない関係にある自然と生態系のために、また未来世代のために。

グレゴリー・ベイトソンは、七〇年にニューヨーク市で開かれた「大都市の生態環境の再編」という会議での講演で、文明興亡について触れた後、「人間は狡猾すぎるのだろうか(だとしたら希望はない)。それとも愚鈍すぎて、進み行くシステム全体を破壊させない方向へおのれの貪欲さを導いていけないだろうか。私としては、後者の仮説をとりたいと思う」と語ったが、二一世紀を迎えたいま現在でもなお、同じように後者の仮説をとって、人類に期待し続けることがはたして可能だろうか。わたしたちは確かに今、窮地に立たされている。だからこそ、可能にしなければならない。それこそが、新しい世紀の未来世代に地球を残すわたしたちの使命でもある。

塩物語を締めくくるにあたって、サン・テグジュペリのあの美しい言葉で終わろう。

「わたしたちは、祖先から大地を受け継ぐのではない。わたしたちはわたしたちの子どもたちから大地を借り受けているのだ。」

今度のパンデミックは鳥インフルだそうです。

致死率60%で死ぬか失明かとリチャード・コシミズさんは仰っています。

コロナ、コロナ💉、レプリコンは序章にすぎず、本番は鳥インフルH5N2型です。なんとしてもアメリカ大統領選を中止にさせたいDSの意志の表れです。

鳥インフルということでまず酪農、畜産が狙われます。

既に感染例が出ており、死亡者が出ております。

 

 

ブルターニュも酪農、畜産が盛んな地域ですので今回のまるでイタチの最後っ屁ともいわんばかりの鳥インフルバラまきは多大な影響を及ぼすに間違いありません。

そんな大惨事になる前に、ゲランドの塩を知れたことは良かったです。

ゲランド塩生産者集団がこの危機をどう乗り越えていくか気になるところです。

これから先、生き残っていくためにはイベルメクチン、アビガンは必要ですが、リチャード・コシミズさんの動画で紹介される改善例では、それぞれ効き目に個人差があることがわかります。少量で回復した人もいます。

これは何故かというと、食生活が関係しているからです。

私がかねてから、糖質コントロール、グルテンフリー、乳製品を控えること(今後はもう乳製品は止めた方がいいでしょう)、無添加食品を選ぶことを勧めてきたのはイベルメクチン、アビガンがより効きやすいようにするためでした。お洒落のために洋服を衝動買いするくらいなら、食生活を向上させてください。食生活をケチることは抽象度が低いです。毒を体内に入れ込んでしまいます。

イベルメクチン、アビガンの効き目を促すためには腸内環境はもちろんのこと肝機能をも向上させることが必要となってきますので、ゲランドの塩を上手く使って食生活を改善させてください。

 

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