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夫が借金残して倒れた日から

2021年2月、夫は借金を残したまま倒れ、寝たきりとなってしまいました。その後高度障害認定により借金完済。そして2022年6月永眠。いろいろな思いや、生活のこと、お金のこと。忘備録を綴ります


6月7日 2時8分

枕元のスマホの通知音で目が覚めました
画面には登録した病院の名前

「○○さん、心臓が止まりかけているのでご連絡しました。今こちらへ来られますか?」
「はい、すぐ行きます。最寄駅のホテルにいるのですぐ行けます」

隣のベッドで眠っていた息子もすぐに起きました
娘に連絡をすると、すぐに電話にでました

「お父さん、心臓とまりそうって」
「わかった、すぐ行く」

用意していた身の回りのものだけ持って
私はすぐに羽織れるようにワンピースを椅子に掛けておいたので、それをサッと羽織りホテルのエントランスに出てアプリでタクシーを呼ぼうとしたら、深夜のためかなかなか見つからず
大きな通りに出て、タクシーを捕まえました

病院に着くと、ご高齢の守衛の方が私たちを待っていて、エントランスを開けてくれました

「2階にあがってください」
「娘がこの後来るのですが。。」
「大丈夫です、待ってますから」

私と息子が2階に上がると
アラームの電子音が鳴っていました

後から知ったのですが
これは、心臓が停止するときのアラーム音だったようです。

病室に行って、夫の顔を覗き込みました
おそらく、もう息はしていなかったと思います

息子と2人で夫に呼びかけました

「ありがとうね!」
「お父さん、ありがとう!」
「お疲れ様でした、ほんとにいろいろありがとう」

そこに娘もかけつけました

「お父さん、聞こえる?
ほんとにありがとうね!」

正直言って、娘と息子は夫と上手く行っているとは言い難い関係でした

娘と夫は似たもの同士でぶつかり合い
息子は反抗期
会話もあまりない状態でした

けれど、小さい頃は
夫は子供たちとたくさん遊んでくれました

「お父さん、大好きだったよ
世界で一番いいお父さんだったよ」

娘からそんな言葉が出たのは
きっと小さい頃の思い出が心にきちんと残ってくれてるのかなと思いました

グズグズと3人が鼻をすする中

最後に
家族4人、しっかりと絆を確認できた時間でした