夫倒れる② | 夫が借金残して倒れた日から

夫が借金残して倒れた日から

2021年2月、夫は借金を残したまま倒れ、寝たきりとなってしまいました。その後高度障害認定により借金完済。そして2022年6月永眠。いろいろな思いや、生活のこと、お金のこと。忘備録を綴ります



2021年3月1日



夕方



脳神経内科の先生から電話がある



穏やかな口調のその内容は衝撃的すぎて

声も膝もガタガタと震えた



ウイルス性脳炎

致死率10〜15%

生存しても4人に1人は寝たきり

残りの30パーセントくらいが中等以上の後遺症


軽度後遺症、または完全復活の確率は半分



それを決めるのは

治療開始時の意識障害度


それが夫の場合は意識障害が高い



昨日の夕方、痙攣発作を起こして

意識混濁になったという…



電話を切ると


みるみる涙が溢れてきた


誰もいなかったので

ひとしきり大泣きする


私の両親の仏壇に思わず手を合わせる


どうか


どうか夫を助けてください


元気なまま、元の夫を返してください


祈りながら、また泣く



けれど


わたしはいつまでも泣いていられない

そんなハードな現実があった



夫には借金があったのだ



気を取り直して、というより

不安が押し寄せてきて

借金の担当をしていた弁護士に連絡


現状を話すと驚いていた


とりあえず

これから弁護士とのやりとりは私がすることにして

次回事務所に行って現状を確認する約束をする



ふと、気が抜けて部屋を見渡す



LINEにはいつもの会話


冷蔵庫には夫が買ってきたコーラの飲みかけ


HDD録画一覧をみれば

夫が録画した番組


家のあちこちに夫の温もりがある



そんな夫が帰ってこない?


そう思うとまた涙が出そうになる




娘が帰ってきて

病状や借金の説明をしながら普通の会話をして、

やっと正常な感覚に戻る



娘は冷静だった

私と2人、冷静だった


そして息子も冷静だった



心の中はわからないけど

表向き、わたしたちは冷静だった



とにかく

わたしには考えなくてはならないことが

山積みだった