
9歳の長女が先々週 「楽しくないなあ~!シンタクラースの秘密を知っちゃったけど
パパやママががっかりするから言わないわ。勿論Hちゃん (次女) にも言わないし。」 と
ふくれた顔で帰ってきました。
私は 「ついにこの日が来てしまったか・・・」 と寂しい気持ちになりながら
その言葉を次女の前で言う長女を目で制したものの
長女はどうやら私もまったくシンタクラースの秘密を知らないと本気で思っている模様。

ここでシンタクラースについて知らない方に補足説明を♪
オランダにはシンタクラース(Sinterklaas) にまつわる独特の慣習があります。
その起源は3世紀頃に実在した大司教シント・ニコラス (St.Nicholas) です。
現在もローマ・カトリック教徒には12月6日が祝日となり、
オランダでは12月5日の夜にお祝いをします。
(厳密に言えばオランダは北部がプロテスタント、南部がカトリック教徒が多いのですが、
シンタ・ニコラスはオランダ全土でお祝いしています)

シンタクラースはいつもはスペインに住んでいます。
そして子供達の行動を書き込んである大きな赤い本と子供達へのプレゼントをたくさん持って、
11月中旬にお供の黒人ピーター(ズワルトピット)を大勢引き連れて蒸気船でオランダへ上陸します。
その上陸の様子はオランダのTVで生中継され、
上陸地の市長や市民がシンタクラースとズワルトピットを迎えて大騒ぎ。
オランダ全土は一気に大盛り上がり~。
全ての市や村でそれぞれシンタクラースを迎える行事 (各市町村にはシンタクラース委員会があ
る) があり、
市町村長とともに市民たちが歓迎します。
ズワルトピットは子供達にキャンディを投げたり渡したりして、子供達は勿論大興奮!!!

シンタクラースが上陸する1週間前の11月中旬から、「シンタクラース・ジャーナル」 という
シンタクラースに関するニュース番組が18時から10分間、毎日放映されます。
勿論、子供達にとってはすごく大切なテレビ番組で、見れなかった子のために(?)
翌日には学校で見せてくれる (大体7歳くらいまで?) ところも多いのです。
毎年、何らかのトラブルがあって、やれ鍵をなくした、とか 赤い本をなくした!とか
子供たちのプレゼントがなくなった!とか、てんやわんや。
最終的には無事オランダに上陸できる、というストーリーが毎年繰り返されています。
子供たちはドキドキ、ハラハラしながら番組を見て心配したり安心したり。

シンタクラースがオランダに着くと
子供達は Schoentjeszetten (スクンチェスゼッテン = 靴をセットする の意) と言って、
人参やお手紙、お絵描きなどを入れた靴を暖炉の前や玄関に置いて、大声で歌を歌って眠りにつきます。
朝、起きるとこの時期の典型的なお菓子、ペパーノーテンやチョコレート、ラムネなどのおやつが
靴に入っていたり玄関に散らばっていたりして、(もちろん人参はなくなっている)
本当に来てくれたんだーーーーっ!と感激する、ということが繰り返されます。
※人参はシンタクラースの白馬、アメリゴにあげるため。
12月5日の夜にシンタクラースから貰いたいプレゼントを書いた紙もちゃんと入れるのもミソ。
職場にも来たり、学校にも来たりしてくれます。
小学校でもSchoentjeszettenをして、翌朝学校に行くと
机がひっくり返っていたり、椅子が倒れてたりしながらも各自の靴の中にお菓子が入っていて
慌ててピットが来たんだーっ、本当に綺麗に片づけできないんだなーっ なんて言ったりしているのです。

さて、長すぎる前置きでしたが、ことほど左様にオランダでは国民的行事となっているため、
子供たちに夢を与える仕掛けは国家的仕掛けといってもいいくらい。
平均8歳~9歳くらいで、シンタクラースは 多分 いない、ということが分かるようですが
遂に来たっ、長女にも。
ただ長女は私達が分かっていない、と思っているらしかったので
その様子を夫に話して、次女がいないところで私たちからちゃんと話をしなきゃね、と伝えておきました。
それにしても親が知らないと思っているところがすっごく可笑しくって・・・
どうしてそう思うんだ? 親が知らずに誰がお菓子をセットするんだ??
ともあれ次女がいない隙を見て、夫が手短かに話しをしたようです。

聞くと ひとつ年上のクラスメートに言われたらしい。
オランダでは学年スキップもするけど据え置きもするので、同じ学年でも時折年齢が違う子がいます。
友人から聞かされる前に親から言いたい、という考えの親御さんもままおり、
私たちもそろそろかな~、でもまだグレイゾーンで信じてるしな~、なんて思っていた矢先だったので、
なんだか悔しいような寂しいような。

知らされた当日とその翌日は、なんだかガッカリした感じを醸し出していましたが
シンタクラースがオランダに着いたTVはとても見たがっていたし、
その翌日、デンボスに到着したときも同じ年のお友達も誘って一緒にシンタクラースを見に行ったし
家でのSchoentjeszettenも丁寧に作ったお絵描きやお手紙を人参とセットして
次女のバイオリンに合わせて長女はピアノでシンタクラースの歌をバンバン弾いているし
普段と変わった様子はありません。
自分の中で消化できたのでしょうね☆ こうやって大きくなっていくんだな~、と
寂しくもあり、残念でもあり、でもこれが成長の証なんだ、と。

この記事の写真は1週間ほど前にシンタクラースがデンボスに来た時の写真ですが、
その数日後に、友人から誘われたのがUtrechtにあるシンタクラースの家。
長女も次女も 「行きたいーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!」 と大騒ぎしていたので
行ってきましたよ。
私もなんだか嬉しくて、思わずシンタクラースとハイファイブをしちゃいましたが
またその様子もそのうちにアップしてみますね♪
それではまた。