雨の夜に背中を丸めて傘を差し出した流れ星
明日もきっと何もかわらないだろう
少しだけ息を切らしながら月を見上げた
片方の手にぶら下がっている空き缶には宝物
あきらめたくなるとなぜか重くなる
奥深く潜ってみてもどこも似たような感じ
移りゆく音のない世界は一色に染まりゆく
昔と同じ想いだけが木陰に取り残されて憂う
雪が舞う朝方の公園のベンチで横たわる花束
時代の根元が心臓の表面を這う
ちょっとした不安をほのかな幸せで包む
梯子を一段昇ったら景色がかわる
小さな円のまわりを静かに転がり続けた
小川を流れる笹船は地球の端を目指して
両腕を伸ばし支えてくれる太陽みたいに笑う