浜名湖 ヴィンテージ・デローザ ミーティングに参加しました。 Part 2 | CICLI LA BELLEZZAのブログ

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浜名湖 ヴィンテージ・デローザ ミーティングのレポート、Part 2では、参加された12台の美しいデローザをご紹介します。

新春ヴィンテージ・デローザライドの時は、シートステーキャップの刻印に注目しましたが、今回はハンドルステムの刻印を見ていきましょう。

 

今回の参加車で一番年代が古いのが、THさんのデローザで1974年製です。

ステムはチネリで、サイドにDE ROSAの文字、正面には黄色いハートの中にDのロゴが刻印されています。サイドのDE ROSAのOの文字の中には黄色いハートマークが入っていて、70年代半ばから80年代の刻印は、このパターンが基本になっています。

 

TIさんのデローザは76年にオーダーしたものだそうです。

鮮やかな赤の塗装は、最近イタリアのデローザ工房で塗り替えてもらったもので、そのため、デカールやヘッドマークは最近のものになっています。

この車は3Tのステムを使っていますが、こちらもチネリのステムと同様の刻印が施されています。ただ、ステムのサイズに合わせて、DE ROSAの刻印は少し小ぶりになっていますね。

興味深いのはシートステーキャップの刻印で、このハートマークの刻印は77年〜80年製の車のみに使われていたものとされていますが、76年製のこの車にも使われているということは、そのあたりの年代的な境目はあいまいだったのかもしれません。

 

デローザ・マニアとして有名なTMさんのデローザは77年製です。

駆動系はレコードのチェンホイールに初期型スーパーレコードのリアメカですね。

ステムはチネリの1Rなので、サイドにDE ROSAの刻印はありますが、正面には黒いチネリのロゴが入っていて、ハートマークの刻印はありません。

 

大阪から参加された Iさんのデローザは、年式、色、サイズとも上のTMさんのデローザとまったく同じモデルでした。こういうのは珍しいですね。

ただ、こちらはスーパーレコードのチェンホイールに後期型スーパーレコードリアメカを付けているので、見た目の印象は異なります。

ステムは3Tのブラックアルマイトタイプなので、刻印はありません。

 

今回幹事をやっていただいたKDさんの水色のデローザは79年製。トップチューブにスーパー・プレステージ・トロフィーのエンブレム・デカールが付いているのがこの時代の特徴です。

ステムはチネリですが、刻印は入っていません。

 

デローザ女子の一人、FMさんのデローザも79年製です。

イタリアンらしい鮮やかなブルーがカッコいいですね。フレームサイズは小さいのですが、ステムが長く、女性車にありがちな寸詰まり感がありません。

ステムはチネリで、サイドと正面に刻印が入っていますが、正面のハートは黄色ではなく黒にペイントされています。

 

FTさんのデローザは70年代後半のものです。

美しいメタリックレッドのフレームは、イタリアのデローザ工房にオーダーしたもので、細部にはオリジナルの特殊工作が施されています。この車のステムは3Tですが、仕上げが美しいですね。チネリと比べると、3T のステムはやや細身でカッコいい印象です。サイドの刻印はありますが、正面の刻印はありません。

 

TJさんのデローザは80年代半ばの車で、トップチューブにウィングの付いたDE ROSAの文字が入っているのがこの時代の特徴です。パールの入ったオフホワイトのフレームは珍しい色ですが、きれいですね。

チネリのステムには、サイドのDE ROSAの刻印だけで、正面には刻印がありません。

 

デローザ女子 KHさんのデローザは、35周年記念モデルで88年製です。

パールホワイトのフレームで、デカールも通常モデルとは異なっており、ヘッドマークは赤い薔薇、ダウンチューブにはウーゴ・デローザのサインが入っています。この時代らしく、ブレーキはカンパのデルタブレーキですね。

ステムの刻印もスペシャルで、3Tのステムのサイドには、青くペイントされたウーゴのサインが入っています。

 

これは私のデローザ・ヌーヴォ・クラシコで、95年製です。

パーツアッセンブルの際、ハンドルステムは3Tを使おうと決めていたのですが、当時は従来のスレッドステムから新方式のアヘッドステムへの転換期で、スレッドステムは選択肢が少なくなっていました。

そんな中、グレーのアルマイト仕上げのハンドルステムを使うことにし、ステムはウーゴのサイン刻印有りと無しのバージョンがあったので、サイン入りの方を選びました。

 

FSさんご夫婦の奥様のネオ・プリマートです。

フレームは2010年代のものだと思いますが、WレバーにカンパのCレコ、手組みのチューブラーホイール、ブルックスの革サドルなどをアッセンブルすることで、ヴィンテージの雰囲気をうまく出しています。

ステムはデダチャイのアヘッドステムですね。今世紀に入ると、軽合ステムに刻印という文化は過去のものになってしまいました。

 

最後は、FSさんのご主人のデローザ60周年記念モデル『セサンタ』で、2013年製です。セサンタはイタリア語で60という意味で、世界限定60台のみ販売されたうちの1台です。

遠目にはアルミフレームにシルバーのラグが付いているように見えますが、この車はチタンフレームで、シルバーのチタン地に濃紺の塗装をしてツートンカラーに仕上げています。

チタンフレームというと単調なチタンカラーのデザインになりがちですが、こうして塗装すると抜群にカッコいいですね。私の中でチタンフレームのイメージが変わりました。

この車のステムはフレームカラーに色を合わせたオリジナルで、このあたりもスペシャルな仕様になっています。

 

 

今回も珠玉のヴィンテージ・デローザ 12台を鑑賞させていただき、70年代から現代までのデローザの歩みを、実車によって辿ることができました。

皆さん、本当に楽しい時間をありがとうございました。また次回もよろしくお願いします。

 

さて、クラブ・デローザ・クラシケ・ジャポーネ (Club DE ROSA Classiche Giappone)は、日本のヴィンテージ・デローザ愛好者の集まりです。主に70〜80年代のデローザでライドやミーティングなどを行っていて、同じハートを持つ仲間達とデローザ愛を語り合っています。

経験や脚力は関係ありません。熱いデローザ愛❤️をお持ちの方、もしご興味がありましたら、下のポストカードのQRコードからご連絡ください。