昨日今回こちらに来て初のオペラ鑑賞にいってきました・・・

teatro alla Scala

オペラ歌手を目指している人なら誰もが夢みる聖地ではないでしょうか?

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Marzo 今月はなんと3本も違うオペラが重なって上演されています。

・・・とはいっても、残念ながら演目は

「Death in Venice」

「魔笛」

そして、そして・・

「Tosca」 (Mi peace molto!!!)


(もちろんスカラ座ではオペラ以外の演目も上演されています。バレエ、オーケストラ、リサイタル・・・(リサイタルは世界でもかなり有名なオペラ歌手、ピアニスト等の演奏がとんでもない安価で聞くことができるので、好きな歌手などのリサイタルにあたったら、絶対聞いたほうがいいですよね!!)ほとんど毎日何かしらの演奏を聞くことができます。)




ちょっとここでスカラ座の紹介。


Teatro alla Scala

スカラ座はミラノの中心Duomoの近くにあります。(といってもcentoro stazione 中央駅付近ではありません。)

前に紹介したようにイタリアの街のほとんどが、Duomoといわれる教会を中心に街が繁栄していったようです。

このへんはとにかく観光客が多いので、attenzione!!<バック、財布>注意しましょう!!

Duomoからガッレリアをまっすぐに抜けてひらけた広場がPiazza della Scala スカラ広場。

目の前にだぁーーーーんっとダ・ヴィンチ像が現れる。

そしてその背景に見えるのが


スカラ座


サンタマリアスカラ教会の跡地に建てられた事により、この名前がつけられたようです。

スカラ座には演奏の会場だけでなく、二階には博物館、スカラのグッズ売り場、ちょっとしたristoranteレストランなどもあります。


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博物館には有名な作曲家達の肖像画や彫刻、衣装や歴代のオペラプログラム、楽譜などなど貴重なものが沢山展示されています。


またレストランのようなものはスカラの1階や周りにもありますが、多分お高め・・・笑

というかDuomo界隈はとにかく観光客が多いので、やっぱりだいぶ観光客価格なんですよね。

オペラ前に軽くひっかけて・・・または腹ごしらえ・・・の場合は、イタリア特有の文化?でもある、

Aperiteivoなお店に行ってみましょう。(※おすすめ紹介しますー)



ってことで、昨日はscuola di lingua の後

待ち合わせをして ちょっと様子見に「Death in Venice」(イタリアでは「Morta in Venezia」日本語ではヴェニスに死す)を見に行ってきました。


学校でstasera・・・ の予定を同じクラスの友人達に話してたら、アジア系の歌勉強している学生は沢山いるのに、Non lo so みんなよく知らないんですよね。


確かに私も正直題名は聞いたことがあるけど、内容はよく知らなかったし、ましては音楽をつけたのはブリテン!! オペラを見たこともありませんでした。

でも、学校のinsegnante達にその話をしたら、みんなmolto famosoよー って。

イタリア人達的には とっても有名な作品らしい。



とはいえ、あまり期待せずに・・笑




そしたら まー 

tutti occupato!!!

manma mia!!!

incredivire!!!


超満員。



私が思ったのは、やっぱり日本人やアジア系の人種との感覚の差。

もちろんオペラという文化の根付き方が違うってのはそうですよ?

だけど、やっぱりイタリアでもだいぶ・・・寂しいかな オペラは衰退していき始めている・・と

私は思います。イタリア人はみんなオペラを見に行くのかと思っていた時代もあったけど、

今若い世代のイタリア人にオペラの話しても、子供の頃に連れていってもらったっきりだからなー

なんて言われるのが大抵。


みんなやっぱりポップスやダンス、クラブミュージック、こっちではイタリアンポップスもだいぶ栄えていますし・・・・ まーそうですよね。


私自身 「クラシカルポップス」として活動をはじめさせていただいて・・

なんとなくその感覚はわかるなー


でも、やっぱり私の原点は オペラ、クラシック。

 だからイタリアは原点を振り返る、そしてより追求できる大切な場所なんです。



ちょっと話がそれたけど、

こうやってほぼ毎日上演している何かしらのオペラが満員。

しかも私やアジア系の学生達にとっては そんなに有名、しかもオペラを勉強している人でも

こぞってみたいとも思わない演目でも、スカラ座が満員になるのは、


文化的な知識の差なんでしょうね。


私達が教科書や参考書でオペラを行うために勉強する知識に歌がついている・・・のに対して、

やっぱりこちらの人にとってはより生活に密着した内容に歌がついている・・・


これはもう本当に大きな差だと思います。



よくmaestroに歌うのは声を出せばできるけど、歌は表現、会話。

それは、イタリアを肌で感じ、心で感じたことを歌わなくては、本当の歌にならない・・なんて

言われるけど、そういうことだなーなんて思いました。




スカラ座内部は本当に素敵です。

中心には本当に本当に大きなシャンデリア。

赤い重厚感のある客席をシャンデリアが照らしています。

私が密かに好きなのは、舞台上の真上にある 超レトロな時間を刻んでいる・・なんていうんだろう・・笑

スカラ座に行ったらぜひ見てみて下さい。

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日本の感覚では嘘みたいだけど、

普通にスカラ座のいい席に座られているお客様達は、

ロングドレス、タキシードを着ていらっしゃる方も大勢います。


スカラ座内の階段やロビーには、大きな鏡がいくつもあります。

聞いた話によれば、これはご婦人方が素敵なお召し物をきていらっしゃる・・・着こなし、後姿も含めて

常にチェックができるようになっているんですって。


本当に素敵ですね。


もちろんロングドレスやタキシードは一例で、普通に正装なら問題ないです。


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ヴェニスに死すは

ドイツ人の作家トーマスマンによって書かれた、とても有名な戯曲ですね。

それは誰もが知っている事だと思います。


内容を超簡単に説明すると 作家アッシェンバハがヴェネーツィアで出会った美しい少年に恋をする・・・

という話なんです。(アメブロに載せていいのかな??笑)


その少年との出会いで彼は小説家としての創作意欲がかきたてられるけれど、その途中コレラが流行り、みんな国をでていく。彼もでて行かなくてはいけないのだが、その少年が恋しいあまりヴェネーツィアを離れられず、その美しい少年一家が国を離れる日、彼(アッシェンバハ)はコレラに感染し死ぬ。




作家のおじさんが、若い少年に恋をし、はまり・・・ ちょっとまずーーい(笑)お話なんですね。




作品自体、英語での歌ばかりだし、ブリテンの音楽は超現代的。

オペラといえば声のすこーーーんといったロングトーンにすっきりしたり、圧倒されたりするものかもしれませんが、このオペラは声そのものは・・・ ちょっとよくわからない。

本当に会話に音がついた・・・って感じ。

英語ってこともあって、やっぱりミュージカルよりの雰囲気。


印象深いのは sentire il Eros ってね。笑 エロスを感じる。誰に?美しい少年に・・・ですよね。


そんなオペラでした。

なんかまた一つ新たなオペラの経験になりました。