「優しいウィーン菓子」
夏に帰国したとき、古本屋さんで目についたのがコレ。

エドワード フルート著「優しいウィーン菓子」
「ウィーン」という言葉が目に飛び込んできて手に取ったけれど、すぐに思ったのが
「ウィーンのお菓子、日本でわざわざ作りたい人っているの!?(爆)」
だって日本のスィーツの方が断然美味しいのに・・・って、すいません、オーストリアスィーツファンを怒らせちゃいましたが、私の意見はこうです。
「オーストリアのお菓子は、オーストリアで食べるのが一番美味しい!」
まぁまぁそんな話はおいておいて(^^;、中身を見たら、あら、オーストリア人が書いたにしては写真が満載でとっても見やすい。

一つ一つの手順が写真と共に掲載されています。
前から作りたかったものもあるし、何と言っても、パラパラっとめくったときの印象が良かったので、すぐに買いました。
オーストリアに帰ってきてから、「モーン・ボイゲル」という、ケシの実を使ったお菓子を作りましたが、これ、「イースト菌を使う生地で作るから大変よ!」とお義母さんから聞いていたにもかかわらず、思ったよりも簡単でびっくり!材料も日本よりははるかに(当たり前だが)簡単に揃えられるし、言うことなし


できあがり。
肝心のお味は・・・旦那さまも「95点!」というほど、オーストリアの味。
私もオーストリアのケーキは除いて、こういう家庭のお菓子っぽいものはそんなに好んで食べないのですが、食べてみるとなるほど、とっても優しい生地の味。ケシの実もなんだかあんこっぽいし、考えたらコレ、オーストリア版「おはぎ」ってところでしょうか(笑)
そしてさらに私をびっくりさせたのが、彼のこの言葉。
「これ、僕大好きなんだけど、普通に買うと1個1,5ユ-ロとか2ユーロもするんだよ」
え~そんな高いの!?今回16個もできたよ。もうこれからは作る作るっ!!作って冷凍保存よっ!!
と心に固く誓ったのでした(笑)
オーストリア人にもこの本を見てもらったけれど、こんなに手順が親切に書かれた本は、ドイツ語ではまず見つからないと感心していました。
それから巻末にも書いてあったけれど、カメラマンの方が著者のフルートさんと出会い、その人柄に惚れ込んで何とか本を作りたいと思ってできたのが、この本なのだそう。
なんとなくだけれど、商売ッ気があまり感じられない本なだけに(笑)、その分心が詰まっているというか、見ているだけでも「これ作りたいな」「あれ作りたいな」と意欲をかき立てられる本です。
これからオーストリア人と結婚される方がいらっしゃったら、お嫁入り道具の一つにいかがでしょうか?(笑)
追記:残念ながらこの本は絶版になってしまったそうですが、アマゾンを初め、古本としては簡単に手に入ると思います。フルートさんの著書は日本語であとまだ2冊あるそうなので、私も是非購入したいと思っています。