Lang・Lang(ラン・ラン)-出産予定日3日前 | ciamemo〜オーストリア・リンツより〜

Lang・Lang(ラン・ラン)-出産予定日3日前

今日も病院で検診の日。

体重測定、尿検査、そしておなじみのノンストレステスト。

測ってくれた助産婦さんは、マタニティ・エクササイズの先生だったので「お元気ですか~?」と話が弾む。と、先生、

「レギーナちゃん、覚えてる?」

「もちろん覚えてますよ」

「彼女、昨日出産したわよ!」

同じくエクササイズを受けていたレギーナちゃん。かなりハスキーな声でいつも面白いことばかり言うので、クラスのムードメーカーだったのだ(ちなみにその面白いことのほとんどは、私はドイツ語のせいで理解できなかったが(爆))。1週間前に病院で偶然会ったときには「今日が予定日なのよ」と言っていたので「ついに産まれたんだ~!」と感慨深い。

「彼女、初産にしては6時間もかからなかったし、めちゃくちゃ安産だったのよ!」

初産は平均12~13時間かかるというから6時間というのはかなり短い。「いいな~」という思いと「自分もそんな風なお産ができるだろうか」とプレッシャー、不安でドキドキしてきた。

で、検診。

先生が「どう?前駆陣痛、ありますか?」と聞く。

「いや~、水曜日頃まであったんですけど、なくなっちゃいました」と言うと、「じゃ、診てみましょう」というわけで内診台に上る。

「そういえば、ラン・ランの演奏はは正直いってどう思った?」と先生。

「へ?ラン・ラン?」

それがつい先日、ORF(国営放送)ででライブ放送された、シェーンブルン宮殿におけるウィーンフィルとランランの共演のことだと理解するまでに0.5秒もかからなかったが、その瞬間、

「!!」

内診がまたも子宮口の中まで及んでいる!しかも、先生は子宮口を広げようとしていた!痛い、痛いけれど痛いというよりは苦しい感じ。痛苦しい。呼吸が一気に荒くなる。

「ラン・ラン・・・若いのに・・すばらしいと・・・思いますぅ・・・」

内心「んなことはどーでもいいわい!」と思いながらも、やっとのことで律儀に返答する私。これが痛い内診のときにやる先生の手口とは分かっていながらも(他の先生もそう)、毎回ひっかかってしまう自分が憎い。

「ごめんね、これでお産がちょっとでも早く来るようにしているから」と先生は手を緩めない。いや、早く来なくてもいいってば!赤ちゃんが自分で出てくるまで待ちますから~!と思うものの、そんなこと言えない。

なんかその内診がショックで、その後のやりとりはあまり覚えていない。「母体、赤ちゃんともOK!」という、いつもの様子を見るだけのぬくぬくとした時期は終わったのだ。もういつ出産がきてもいい状態だということを思い知らされた。

次回の検診は金曜日。旦那が仕事があるというと一番で予約を入れてくれたのだが、なんとその時間、7時半(午前中)!オーストリア人ってほんと、朝が強いわ~。いや、それよりももう、こんな検診をずっと受けるぐらいだったら早くお産が来てくれ!という心境にもなってきた。

帰り際、エレベーターを待っていると、新生児とお産を終えた人の集団が出てきた。と、その中にまたもエクササイズ友達が!しかも、一番親しくなって、いつもクラス終了後にアイスを一緒に食べていたティナちゃんだった。

「ティナちゃ~んっ!?」

「○○○(←私の名前)!元気~!?退院したら電話するから!!」

ほんの一瞬しか喋れなかったけれど、お産が終わった彼女はまた一段と輝いて見えた(私には)。側にいた赤ちゃんも小さい!かわいい!

「みんなお産が終わっていくねぇ・・・」

嬉しい気持ちと同時に複雑な気分。例えて言うと、演奏会などでもう弾き終えた人が晴れ晴れとした表情をしているのを、自分の出番を待ちながら見る心境か。

「彼女達だって、出産前はぜったい不安だったよ。不安になるのは普通のことだし、君だけじゃないんだから大丈夫」と旦那は励ましてくれたが。

さて、赤ちゃんはいつ出てくることやら。

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なんと、家に帰ってひと休みした後にトイレに行ったら「おしるし」が!

旦那は「ラン・ラン効果だね!」と喜んでいる(爆)←ラン・ランもまさかこんなところでお産に協力しているとは思いもしないであろう

「おしるしが来ると、だいたい2、3日後に陣痛が来ることが多い」と本に書いてある。

出産は近い!?