以前働いていた職場で、同僚からきいた話。
ひ、ひぇー、怖っ!と思った。
彼女はアドミン(秘書的な業務も含みます)で、チームのディレクター付きだった。どこの世界も同じで、上司と相性が合わないとかなりしんどい😓。彼女の場合は、上司の事は嫌いではなく、ただなんとなくウマが合わないなぁー、なんとかしたいなぁーと思う程度だった。別段仕事ができないとか、そう言う事でもない。
ある日この上司が、何げにガレージの整理をしたいんだよなぁ、と呟やいた。この上司の家は、彼女の家ともご近所らしく、彼女は気軽に手伝ってもいいと自分から申し出た。ありがとう!と彼女の申し出を受けガレージの整理が終わった時に、この上司、いくら申し出だとは言え申し訳ないので何がお礼をしたいと彼女に言った。最初は断っていた彼女もそれなら…と、あるプロ野球のチケットを申し出た。彼女の子供がファンで一度行きたいと言っていた理由からだった。
じゃ、コーポレートカード(ある一定以上の役職者に渡されている会社名義のクレジットカード)でチケットを買っておいて、と。えっ?コーポレートカードを使ってもいいのか😅😱と、思い尋ねたら、”僕が言っておくから問題ない”といわれた。このカードは、アドミン担当が持つこともある。上司の承認が降りたので、それならばと彼女はチケットを買い、上司に礼を言った。
一週間後、ある朝彼女が同僚と楽しそうに話しているのを見かけた。そして、その日の昼過ぎ彼女は解雇された。
同僚の話によると、コーポレートカードからチケット代が引き落とされていることについてファイナンス担当者がその上司に確認したところ、彼は”知らない、寝耳に水だ、私は承認した覚えはない!”と言い切った。一番驚いたのは彼女で、目の前が真っ暗になった。彼女は、シングルマザーで、1人で息子を育てている。なので仕事を失うのは死活問題。
つまり”彼女”が会社名義のカードを”無断で”私用に使ったことになり、解雇されたことになる。以前、別の部署で働いていた女性がコーヒーを会社名義のカードを使って買ったことから解雇になったことがある。それほど厳しい規定がある。確かに納得はできる。
彼女にしてみれば、上司が口頭で承認してくれたので使ったのだろうがそれを証明するものは何もない。事実は、会社名義のカードでプロ野球のチケットが引き落とされたことだけ。
同僚が言うには、どうもこの上司は、理由は分からないが、かねてより彼女を解雇したかったらしい。アメリカは社員を解雇する場合、解雇に値する勤務評価を上司がし、一連の手続きを踏まないと訴訟に持ち込まれ、下手するとメディアに取り上げられる。なのでどこの会社も慎重に解雇手続きは行う。だけど明らかな”違反”があった場合、問答無用で解雇できる。
この話を聞いて怖くなった。用意周到に自分の部下をワナにハメて追い出す、、、
この後、暫く彼女は鬱になり病院がよいをしたと聞いた。