ワイワイがやがやの食事も終盤になり、私達はお暇することになった。
だけどその前にどうしても見たいものがあった。
それは、マルチタレントの彼が作った温水プールとワインセラー。
ますは温水プールから。これ、ほんとに自分で作ったてかぁ?と言いそうになる代物。しかも、華氏90度を保つようにセットされ使わない時は巻いてあるシートを伸ばすとプール全体を覆うことができる。
次は、元々ガレージだったのを何年もかけてセラーにした場所。さらに、チラッと写っている床、これも花崗岩でひとつひとつをカットして、まるでイタリアの教会?と錯覚してしまうようなパターンで石が敷かれている。並ぶワインは全て自家製。さらにここで、プロシュートも作るという。いったいあなたは、何者⁉️
彼の作った食後酒の瓶。よく見ると月桂樹の葉がかなり入っている食後酒で、イタリアではディジャスティーボーと呼ばれ食後の消化を助けるための甘い生薬酒みたいなものらしい。原料はそれぞれユニークで販売元で違う。彼の場合は月桂樹。この他にも、自分で育てたサワーチェリーで作ったリキュールを味見させてもらった。まるでシェリー酒かポートのような味わい。
いやいや、ワインだけに留まらず、なんとジンやブランデーにも挑戦すべく買った物が、これ。
ここまできたら、もうなんでもこい!って感じで、ここでもイタリアの教会の床。
私は、これよりも外に植えられている熟れた真っ赤なトマトが気になってしかたがなかった。持って帰っていいといわれるやいなや、袋だけじゃなく、しっかり胃袋にも詰めた。あれほどランチを食べたのに。
彼の作ったトマトは、幼い頃昼寝から起きておやつ代わりに食べたよく冷えた甘いトマトそのままだった。その甘さと美味しさに思わず泣きそうになってしまった。もぎたてのトマトは独特の匂いがする。こんな美味しいトマトを食べたのは、ウン10年振り。
その昔、なんでもなかったことが、今は最高の贅沢になっている。
こんな最高の贅沢を体験できたのは、正にプライスレス、至福の時間だった。