先週の金曜、ランチの合間にTwitterを眺めていたらfox capture planのライブの当日告知が。
焦ると同時に葛藤があった。
職場から散歩がてら歩いて行ける場所なうえにスタート時間も比較的遅めなので本来であれば迷う必要もない。が、3月頭に母を亡くしもうすぐ四十九日。せめてそれが終わるまではライブは控えておこうと心に決めていた矢先の告知。行きたい。でも、行っていいのか?
それでも、定時を過ぎるとなんとなく銀座方面に足が向き「初めて行く会場だけど、雰囲気が良くなかったら今回はやめておこう」などと薄い言い訳をしつつ、会場のGinza Sony Park地下4階をチラリと覗くと。
開場1時間前、まさにセッティングの最中だった。客席の雰囲気もゆったりとしており、パンパンの会場でステージ見えずに音だけ聴くといった事態にはならずに済みそう。ここで腹が決まった。
「19時になったらまたここに来よう。時期が時期でバタバタしてるけど、今の私には気分転換も必要だ」
有楽町で軽く夕飯を食べて、開場時間の19時ちょうどに再びSony Parkへ向かうとテーブル席は既に満席で、この時間帯に来たお客さんは1ドリンクオーダー後、フロア脇と後方にあるスタンディング席の小さなテーブルを他のお客さんとシェアする状況。
しまった、見通しが甘かった。テレビに出るアーティストほど有名ではないとはいえ、ドラマや教養番組等への楽曲提供でその名が知れ渡りつつある彼ら。音楽好きの方々の関心は高い。一方、当日告知だしまさか混雑するほどではないでしょ…と少々高を括っていたファン歴6年弱の私。認識が昔のままストップしていたことを猛省し、後方のスタンディング席でステージを見渡せる場所をどうにか確保した。
20時、ライブ開始。入場無料のライブは大抵プロモーション目的なので代表曲が中心になると思いきや、ライブでは久々に聴くレア曲豊富なセットリスト。というのも、6月にレア曲+未発表音源のコンピレーションアルバムを出すので、そのプロモーションの一環のようだ。(アルバム詳細はコチラ)
セットリストは以下の通り。
1. Greatest Blue
2. We Are Confidence Man
3. Acceleration
4. 衝動の粒子
5. Yellow Counter
6. Teardrop
7. Kaleidoscope
8. エイジアン・ダンサー
9. Theme from Quartet
10. Butterfly Effect
Enc. Other Side
いずれにしても、古参のファンにとっては嬉しいしテンションも上がる。事前告知では30分程度となっていたライブは、気づけばアンコール含め1時間15分。フリーライブのボリュームを遥かに超えた大サービスな内容だった。
それ故か、リーダーのメルテン(岸本亮/Piano)さんがMCで
「皆さん、今日はドリンク代しかかかってないでしょ?グッズ買ってお金落としてってくださーい。銀座の街にお金落としてってくださーい」
とのたまう一幕が。客席は大爆笑。
そう、メルテンさんの喋りはクセがすごい。そしてそれに対するカワイヒデヒロ(Bass)さんのツッコミも絶妙。メルテンさんの辞書に「オブラート」という文字は無いのか。いや、オブラートには包んであるんだろうけどそのオブラートが穴ぼこだらけなんだよなぁ…w
それはともかく、今回は会場のチョイスがまた最高。華やかな街・銀座の、地下4階。コンクリ打ちっぱなしで地下駐車場を彷彿とさせる、無機質なようで洗練された空間。fox capture planの、都会的でありながら攻撃性や情緒も絡みつく楽曲の性格がより強く打ち出されたように感じる。特に"Yellow Counter" "Teardrop(Massive Attackのカバー)" "Kaleidoscope"では、会場の雰囲気と曲が見事に溶け合っていた。
近年はライブ会場が大きくなったり、フジロックやサマソニなどメジャーな野外フェスに呼ばれることもある彼ら。それももちろん良いけど、今回のような先鋭かつアンダーグラウンドな場所での濃密なライブがもっと観たくなる。
会場が地下だけに、アルバム"UNDERGROUND"収録の「地下の世界に流れる時間」を演奏してくれるんじゃないかと密かに期待したが、それはベタ過ぎてさすがになかったか…






