あの日から一ヶ月が経った。
最初の一週間、ドンへはオレから離れようとしなくて、オレのシャツを掴み、何処にでもついてきた。トイレにまで付いてきた時は流石に
『ごめんな?ちょっとだけ待ってて』
そう優しく言って聞かせて放してもらった。
次の一週間もおんなじようにして過ごした。
イェソヒョンの言った通りだ…。
あの次の日 イェソヒョンと約束通り
Grand praceに行った。
ドンへをミンヒョンに託して、オレは裏の事務所に入った。
『昨日はありがとうございました』
深々と頭を下げるオレにイェソヒョンは笑って
『そんな事よりドンへは?』
『ミンヒョンに見てもらってる』
『様子はどうだ?』
『…今朝 起きてからオレが…少しでも離れようとすると泣く、くっ付いて離れない、さっきも ウチの事務所に置いて来ようとしたらガキみたいに泣かれて…ミンヒョンには懐いてるから少しの間って言ったら納得してくれたんですけど』
『恐怖が消えないんだな。お前が側にいないと安心出来ない。ヒョクチェ… ドンへは暫くはあのままだと思う。側にいてやれ、目を離すなよ?』
『はい。』
『それと…あいつの事はもう心配ないから』
『あいつ?ミンウ?』
『ああ。 もうお前たちにもチェミンくんにも何もして来ない…てか 出来ないようにしてやったから 安心しろ。』
『出来ないようにって…何をしたんですか?』
『キッツイ、お仕置き』
そう言ってニッコリ笑う
『あの、、、』
『ん?』
『ヒョンは…ヒョンとカンインヒョンは…あの、、、伝…』
『でん?』
『んんん、なんでもないです』
聞くまでもないか…
聞いても認めないだろうし
『なんだよ?まあ、いいや。あと、もう一つ。』
『はい?』
『チェミンくんな…新しい出版社と契約したから、もうお前んとこでバイト出来ないよ。忙しくなるからな』
『へっ?』
『チェミンくんが今日辺りにバイト辞めますって言ってくると思うよ」』
『出版社って…えっ?それもヒョンが?』
『礼はユノに言え。ほらっ 話は終わりだ。ドンへのとこにいってやれ。』
オレは…自分がどれ程思い上がっていたのかを知る。
オレは…この優しく大きな人達に どれだけ護られて支えられて…
「泣くな ガキ」
「だ…って…あんたら…カッコイイんだも…」
「あのな?… お前もドンへもキュヒョナもソンミンもリョウギも…あっリョウギはオレの可愛い恋人だった笑。まあ、兎に角、お前たちはな?俺の…俺たちの可愛い可愛い弟なんだよ 。だから お前たちには幸せになってもらいたいんだ。そのためなら俺達に出来る事は何でもしてやりたいんだよ。本当はもっと早くミンウってやつをどうにかしておけば良かったんだけど、後手に回ってしまってドンヘには申し訳ないことしたって思ってるんだ。ごめんな?』
『そ…んな事…ヒョンが謝る事なんか、、、」
『ドンヘを大切にしてやれ』
『はい…あり…がとう…ご…」
全部を言葉にする前に、兄さんのちっちゃい手がオレの頭をがしがしと撫でるから
オレはずっと涙がも止まらなくて困った。
チェミンが また絵のお仕事が出来るようになったって笑顔で言ってきたのはその翌日だった。
ユノ兄に礼を言いに行くと なんでかわかんないけど 脇腹をコショコショ擽られて
やめて~ってぎゃはぎゃは笑っている間にいなくなっていた。
???
よく分からない人だ。なのにドンへとは気が合うみたいで ドンへはこの人にはよくジャレてるんだよな~
まあ ドンへと気が合う時点でちょっと変わってるんだとは思うけど…
結局一ヶ月近くドンへはバイトを休んでオレにくっ付いていた。
その間 浮気調査とかの依頼は優秀なスタッフ2人に任せてオレは動物探しの方のみをやっていたんだ ドンへと一緒に出来る仕事だからね。
そして一ヶ月が経った頃、ドンへは やっとバイトに行けるようになった。
(当然 送り迎えは必要だけど)
ずっと ドンへを抱いていなかった。
ドンへの精神は不安定で
毎晩、そっと抱きしめ、触れるだけのキスをして眠る
それでも、1ヶ月が経ってドンへもバイトを再開出来るくらいには精神も安定して来た…ように思えた
昨夜、何時ものように抱きしめて触れるだけのキス…のつもりだったのに、つい舌を挿し入れ深いキスをしてパジャマの中に手を滑らせ素肌に触れた途端
「こわ…い…」
ドンへの身体がガタガタと震えだす
すぐに手を引っ込めて 抱きしめた
「ごめんっ… もう大丈夫だから…」
背中を撫でて 耳元で 優しく大丈夫とごめんを繰り返す
「うっ…ひょく…がすき なのに…こわい…ふぇっ…ごめ…んなさい…。きら…いに なら…ないで…ひょく」
「うん…わかってる。嫌いになんてなるはず無いだろ?ドンヘ愛してる。だから、大丈夫だよ。泣かなくていいんだ。もう 寝よう…な?」
「うっ…ふぇっ」
ドンへに側にいてもらいたい…
ドンへの側にいたいんだ…
もう二度と抱くことが出来なかったとしても
お前がオレの側にいてくれるだけでいいんだよ。
つづく