side D












「うっ…ふぇぇ~っぐっ」



涙がとまんない…
ひどいよ…ひょく


けど… オレ…ホントはうすうす気づいてた…。
ちぇみくんがひょくのジムショでバイトはじめたトキから…ううん ちがう、もっと前、ちぇみくんがココにおひっこして来たトキから。

ひょくがちぇみくんを大切に思ってるって

でも 気づかないフリして…


はやばんの今日はいつもみたいにひょくとちぇみくんの3人でごはん食べるんだった。

だから オレはそのままひょくのジムショにいったんだ。

ただいまって言っても おへんじがなくて
キッチンの方から声が聞こえてきたから、行ってみたら
ふたりでしゃがんで ちゅうしてた、、、


オレはショックでアタマがあつくなって…




オレに気づいた2人はびっくりしたみたいにパッて離れて 



「☀︎♧$£%☆」



なんか言いながらオレの前に立つひょくをおしのけてちぇみくんにむかっていった。

 

「なにしてんの…?」


「$%☆€♤£」



ひょくがなにか言ってるけど ぜんぜんミミに入ってこなくて



「なにしてんだってきいてんだよっ!」



オレはちぇみくんにつかみかかってぺちってほっぺをひっぱたいちゃったんだ。



「ドンへっ やめろっ 」



ひょくがオレの腰をだいて ちぇみくんから離す



「やめろっ 何で 叩いたりするんだよっ⁈チェミンがかわいそうだろ?」



なにそれ?



「ならオレは?!オレはかわいそうじゃないの?!
オレ…ガマンしてた…ずっと!ずーっとガマンしてた!」


「っ…」


「ばかっ ひょくのばか!っちぇみくんのばかっ!」



ひょくのうでの中であばれて泣いて、泣き疲れて
しゃがみこんだ



「ドンへ…」



そんな やさしい声でオレのなまえよばないでよ… なんで?なんでオレにこんなみっともないコトさせるんだよ… 

もう…やだ

フラフラと立ちあがって キッチンからでようとしたら、ひょくに腕を掴まれた



「さわんなっ!」



ひょくのおなかにケリを入れて ジムショをとびだしたんだ。






「ふぇぇ~っぐ うげっ… ぐっ うぇぇっんっぶっ」



泣きながら歩いて歩いて、、、



「ふぇっ  ん…んん?あれ…ここ…どこ?」



ふぇ?あれれ… ?オレ…まいご?

もう…ココがどこでも 
もう…どうでもいいや

ひょくだって… オレのことなんでどーでもいいんでしょ?

知らないみちを どんどん歩いてたら ちっちゃい公園をみつけた。



「ぶらんこ~」



ぶらんこにゆられて…ん?あれ?

オレのシャツの腕のトコに血?
…  …  …  あ…ココさっき ひょくにつかまれたトコだ。



「ひょく…」



あれ?あれれ?

… さっき ひょく なんて言ってた?

コーフンしててよく聞こえなかったんだけど…

いま 思い出したら 
 

『指、怪我しちゃって』



って…言ってた?

そうだ…床にカップのカケラがおちてた。

あれ?2人でしゃがんで ひろってた?
ちゅうしてるみたいにみえただけ…なの?



「あっあっあっ オレ…どどどどーしようぅぅ~ はひはひっ」



オレは あわてて ポケットからスマホをとりだした

ひょくからの着信とLineのあらし



「ふぇぇ~んっ ひょくぅ~」



おなかとかケってゴメンね~

でででんわしなきゃっ



「ねぇっ!」



うしろから 急に大っきな声をかけられてびっくりしてスマホをおとしちゃった



「だあれ?」



その人はニコニコ笑いながら オレにちかづいてきて



「ほら、落としたよ?」



ってスマホを拾ってくれた。



「ありがと…」



って手を出したら



「コレは俺が預かっておくね」



ってその人は自分のポケットにいれちゃったんだ



「ちょっ…」
 


言いかけたオレの口は そいつの手でふさがれて、そのままズルズルと引きづられて近くにあったクルマにおしこまれた

運転席にもオトコの人がいて オレを見ると ニヤニヤしてる

なに?こわいっ こわいよう ひょくっ



「んんんっ」



ひっしでそいつの手から抜けだそうともがく オレのみみに



「きみ あのクソ探偵のコイビトでしょ?」



そいつがささやく

えっ?こいつ
ひょくのコト…知ってる?


















つづく