「ドンへを紹介した警察官が分かったよ」




事務所に行くとソンミン兄に耳打ちされた。




「どうして?」



「ボスの兄貴の…」



「うん。パク.チョンジンって人だっけ?ミン兄知ってるって言ってたもんね?」



「そう チョンジンって人なんだけどね その人はね?俺にほの字なのさ 」




ミン兄のドヤ顔




「で?」



「ちっ!ミン兄は可愛いからモテるよね?とか言えや!」



「あ、ごめんなさい!ミン兄も可愛いっす!ドンへの次に可愛いっす!」



「あそ、まあいいや。でチョンジン兄に聞いてみたのさ。最初は良い渋ってたけど、最終的には教えてくれたんだ。その警官は何年か前に警察を辞めていて、今は調査会社をやってるんだって」



「調査会社?って探偵みたいな?」



「かな?会いに行くだろ?」



「行ってくる。ありがとうございます。」




ミン兄に頭を下げた。


ドンへはどこ行った?

事務所内を見回す あれ?ドンへの姿がない。




「ドンヘっ!」



「にゃあにぃ?」




声はすれども姿が見えない




「ドンヘっ」



「ここらよう~」



「だから どこだよ?」



「ここだってばさーー!」



「あ、、、」




ミン兄の舎弟(身長185)とキュヒョナの舎弟(身長182)リョウギの舎弟(身長180)に囲まれていてドンへの姿が見えなかっただけらしい



そのまま囲んでおいてもらおう




「ドンヘのことは任せて」




ミン兄にその調査会社の住所を教えてもらっ、ドンヘを託して ヨンウン兄貴に報告しにいった。




「会いにいくのか?」




ヨンウン兄貴はそう聞きながら

引き出しからピストルを机の上においた




「兄貴?」



「いくら元警官とは言え、どんな人間かわからないんだ。用心に越したことはねえからな。万が一の事を考えて一応これを持っていけ」



「、、、、」



「扱いかたは分かるな?」




頷いた。



一応マフィアの端くれだし、 抗争に備えて兄弟たちと森に行って何度か試し撃ちはしたことがあった。



10m先に空き缶を置き

順番に撃って行く


兄弟たちが 外しまくる中


オレには素質があったらしく 

その10m先の空き缶に面白いように命中した。





「ドンヘっ 」




兄貴の部屋を出てもドンヘはまだデカイ奴らに囲まれてほっぺたプニプニされたり、頭を撫でられたりしてご機嫌さんのドンへの声が聞こえてきた。




「それでね?ひょくがね?あ、ひょくあーにきがねぇ~ ちゅーしてくれてね~」




ぎゃっ!君は なんちゅう話をしてるんだいっ!

って言うような話をニコニコとしているドンへを引っ張り出した。




「あのさ?今から オレ一人で行かなきゃいけないとこがあってさ?お前は…キュヒョナかソンミン兄の仕事のお手伝いしてろ」



「えぇ~!? また ひょく一人のお仕事なのお? オレっちはひょくのあーにきっのしゃてーだしょ?」



だしょ?って…

まあ、そうだしょうけども




「キュヒョナ!ドンへのお守り…あ、ドンへの事、頼むわ。ソンミン兄にもお願いはしてるけど、オレは夕方には帰れると思うから」



「一人で大丈夫なんですか?」




珍しくニヤついてない真顔のキュヒョナにちょっと驚く




「ふふっ ヒョンてばマヌケ面…」



「てめっ! おめえが珍しく真顔だから おったまげたんだよ」



「ひでえな。俺だってたまには真面目に心配しますよ」



「大丈夫だよ。元警察官なんだから、んな やべえことにはなんねえって」



「ヒョクチェ兄に 万が一の事があったらドンへの親権を巡って事務所内で抗争が起きますよ」




親権て…お前。




「だから…」



「分かってる帰ってくるよ。じゃあ行ってくるから」




手を上げて 事務所を出た。





元警察官の調査事務所をスマホで検索する。


車で向かった。


【キム.イルソク調査事務所】


ドアをノックしたけれど 返事が無い。


アポもなく突撃だからな


居ない場合の事とか全く考えて無かったな。


仕方ねえな 少し待つか、、、

入り口のドアに背を預けてしゃがみこんだ。




横に誰かが立っている 気配で目が覚めた


眠っちまってた、、、。


顔を上げると オレを見下ろしている



剣呑な雰囲気を纏った男




それが 元警察官 キム.イルソクだった。















つづく