「ほれっ パジャマだよ」




つって渡されたのは、くっしゃくしゃに丸められたパジャマだった




「くしゃくしゃじゃねぇかよ」



「ちゃんと洗ってるからキレイだよ」



「洗ってんのは分かるよ。洗ったんならたためよ」



「たんたたったんだもん」




たんたたったんじゃねーわ




「コレでかよ?た、た、むって意味知ってる?丸めてダンスに突っ込むって意味じゃねえぞ?しかも なんつう趣味の悪いパジャマだよ?目がチカチカするわっ!」



「ちっ…こまかいし、うるさい」



「おっ?今 舌打ちしたな?このやろう」




羽交い締めにして脇腹をコショコショしてやる




「きゃあぁはははっ やあ~っふぇっあひゃひゃひゃっひっ」




コロコロと布団を転げ回るドンへが可愛くて しつこく擽っていると




「ひゃあはははっぐぇぶっ ほげっぐ」




やべっ 笑いすきて えずきは 始めた。




「はふぅ~  んもうっ  ひょくってば!しちこいじょっ‼︎ワタクシ 死んでしまうかと思いました。」



「すみません」




素直に謝った。




「んじゃお風呂に入ろ?」




唐突だな おいっ!




「一緒にかよ?」



「一緒にだよ」



「マジか?」



「まじょだっ!」




え?魔女?




まあ いっか 

舎弟に背中を流してもらうってのは (始めて)兄貴気分が味わえるってもんだ。





「うひゃひゃ…くすぐったいようぅもうちっと力を入れなさいよう」




で?オレが舎弟の背中流してるってのは何故?



しかも ほんの少し力を入れただけで痛いようぅ なんて言うクセに優しくしたら擽ったいって…どうすりゃいいんだよ?



それに…



ドンへの肌が綺麗で力を入れたら傷がつきそうで怖くてガシガシ洗えねえんだよ。




「ひゃんっ…だからぁくしゅったいィィィ」




なんつう声出すんだろうね 誘ってんのかよ?



まさかね。



でも、、、


ムラムラして来ちゃいました。




「前…も洗ってやろうか?」




スポンジを置いて後ろから泡のついた手を胸へと伸ばすとピクンとドンへの身体が跳ねた。




「んぁっんっ…」




この声…


やべえ…




「ドンへ、コッチ向いてみ?」



「ほぇぇ?」




顔だけこちらに振り向いたドンへの唇を舌でなぞった




「んぁっふっ…?」




ビックリ顔のドンへが


可愛くて


堪らなくなった。




「堪んねえし止まんねえわ」




思った事をキチンと口にする。

 なんとも素直で実直なオレ




キスを続けながらドンへを向かい合わせにさせると膝に乗せた。






布団に丸まって眠るドンへ

可愛いらしい ガキ見たいな寝顔



ヤバイな…

キスして あんな事までしちまって



もう…ダメだ、、、



好きだと思った。


こいつが すごく、、、




大切だって思った。








「ひょくちぇっあ〜にぃ?」.




事務所内でドンへがデカイ声でオレを呼ぶ。



今朝 ドンへの家から事務所に来る途中で




「事務所では兄貴って呼んでもらっていいすか?」




と、可愛い舎弟にオレはキッチリと頭を下げてお願いした。




「やなぁ~んっ⁈」




やあだと何で?が一緒になっちゃいました?




「他の奴らに示しがつかないんで」



「あにきはヘンだってのにい~」



「そこを何とかお願いできませんかね?」



「うーんっ うーんっ…」




考えて…


考えて…




「しょうちした!」




つったよな?


で? この呼び方?




「何だよ?」



「よんでみたらけ~っ」




何じゃそらっ!!




「ドンへ~っ 可愛いドンへヤー?俺の名前も呼んでみて?」




イキナリのシウォンさん?




「えっとぉ~ あなたは確か、、、うまヅラおじさんでしたね?」



「、、、馬面おじ…さん?それは名前じゃないよ?ドンへ…ぐすん」




馬面おじさんw




「けけっ…」




リョウクさん?




「あ、失礼。んふっ でっでも…さ?名前だよ?馬ならまだしもっ…馬、馬っ面て…ぷっ…ぎゃははっ」




笑い過ぎだっての




「馬面兄…あ、間違えた!シウォニ兄、泣くのなら”ぐすん” じゃなくてヒヒ~ンでしょ?んっ…ぶっふぁっはははっ」




ギュ。お前もか、、、。




ったく…本当こいつら兄を兄だと思わないんだから。




「ヒヒィィィ~ン…」




あ。ホントにそう鳴いちゃうんだ?

ノリが良すぎだろ?




「ヒョクチェっ!ちょっと俺と一緒に来い」




ヨンウン兄貴に呼ばれた。




「ほーいっ」



「お前の名前ヒョクチェだったか?

じゃなくて、今日はドンへはお留守番な?」




ヨンウン兄貴の猫なで声

本当にこの人はドンへが可愛いくて仕方ないんだよなぁ



でもドンへを置いて行くのは不安だな



って顔に出てたのか ソンミン兄がオレを見て任せろ!って風にしっかりと頷いてくれた。




ああ。オレの仲間は本当に頼りになる人間ばかりだ。




「ごめんな?ドンへ、すぐ戻ってくるから」



「えぇ~っ⁈ オレしゃてーなのにい」



「とにかく今日は…」



「ひょくとオレはイッシンドータイなんだよ。ちゅーだってしたんだからっ」




ドドドっドンへぇ~っ⁈



じーざすっ!!

おー!まいっ!



「がーっ!!」




シウォン?




「もっと スゴいこともしたぞっ」




あわわわわっ


水を打ったように静まり返る事務所内。

ぶっ倒れるシウォン。




「あああ兄貴…行きましょう」



「あ、ああ。」




あたふたと兄貴の腕を引っ張るようにして事務所を後にした。



逃げるが勝ち。





















つづく