「そろそろ本格的にやらない?」



しゅーくんに言われてイミががわかんなくてキョトンとしてたら 



「もう遊園地のお仕事は辞めて、ちゃんとこっちに集中したほうがいいと思う」



えっ?ドンキーのおシゴトをやめる?



「そそっ…それは…」


「仕事が終わって帰って来てから何時間か稽古をして、休みの日に半日くらい稽古、それじゃあ ダメだよ。仕事の後なんて ドンへは疲れてて全然集中出来てないし」



集中 してないかな?
オレは真剣にやってるんだけど、、、



「休みの日でも、彼に会うって言って稽古は午前中だけとかだったりするし」


「けど それはたまにで…」


「彼と会った日と翌日はボロボロだ」



そうだけど… でもそれは、ここ最近はひょくと会える日が月に1回か2回くらいしかないから(じぶんで きめたコトなんだけどさ)
だから あうとすっごく のーこーになっちゃうんだ。


オレも ついつい… 『もっとぉ』なんて言っちゃったりしちゃうし

てへへっ(〃∇〃)



「ドンへ?」


「あっ…はいっ」


「どっちが大事かなんて考えるまでも無いと思うけどな」


「おシゴトと…稽古?」


「も…だし 彼の事も」


「ひょくと…会ったらダメって…こと?」


「そうだね。」


「そんなのっ!」


「無理?」


「しゅーくんはそのほうがいいって思うの?ひょくとはしばらく会わないほうがいいって」


「暫く会わない方がいいと言うより、、、別れた方がいいと思う」


「えっ?」


「今のまま、彼とお付き合いを続けて、暫く会わないってなったら、会いたいって想いがつのってお前の気が乱れるだろ?なら別れてしまった方がスッキリして稽古にも身が入ると思うよ」


「どっちか…とらないと…」



だめなの?



「俺も昔付き合ってる人がいたんだ 。その頃はその子の事ばっかり考えて全然 剣に集中出来なくて 怒られてばっかいた。それでとうとう親父にどっちか選べって言われた。周の選んだ道でいいって 
頭ごなしに その子と別れろって言わないから  そっちの方がキツかった。」


「それでわかれたの?」


「そう…。剣術と恋愛、どっちが大事かなんて考えるまでもなかったし」


「もし…も オレが…ひょくと わかれたくないって…いったら しゅーくん…もう オレに 稽古をつけてくれないの?」


「そうだね。集中出来てないヤツに稽古つけてあげるほど 俺はお人好しじゃ無いし、暇でもないんだよ」



どうしよう…どうしよう…ひょくと わかれる?
そんなのイヤだよ でも…しゅーくんにきらわれたくないよ。


しんぞうが ドキドキして…

カラダがふるえる。

どっちもだいじ 



「あとは もう一つ選択肢があるよ」


「なあに?」


「俺じゃなくて おにーたんに教えてもらうっていう選択肢」


「おにーたんに…?」



ダメだよっ!だってちがうもん!
 おにーたんの剣術としゅーくんの剣術はぜんぜんちがうもん オレは…



「やだ… しゅーくんがいい 」


「だったら 選ばなきゃ」


「しゅーくん…」


「直ぐに結論を出せってのは無理だろうから、少し考えてみて。どっちが大事か」



オレがひょくとわかれなかったら オレ…しゅーくんと稽古ができなくなるの?


…やだよ。

しゅーくんにずっとオレを見ててもらいたい。
しゅーくんの立ってるテッペンを、オレも見てみたい。



ひょく、、、
オレ…どうしたらいいの…?



















つづく