ドンぺろが オレの知らない男と歩いていた。

誰だ?あいつ?

知らないオトコを出口まで見送りに来たらしく、別れ際に抱きしめられて、頭ポンポンされてニコニコしてる。

むむむっムキー

オトコが消えるとすぐに声をかけて

『今のヤツは誰だよ?』

って聞いてんのに 

『ひょくが謝れば許してあげる』

とか 不思議発言
相変わらず噛み合わねえな

面倒だからテケトーに謝って、再度、誰なのかを聞いたらキレやがって
いつもの飛び蹴り食らわされた。

オレだって学習能力はあるわけで、ドンへがてててって走って来た段階で飛び蹴りが来るのは分かってるわけで、もちろん躱すこともできるんだけどさ。

でもコレを躱したらドンへの怒りが収まらないだろうなって(何で怒ってんのかは不明だけど)

まあ、ててて走りだからね
飛び蹴られても大した衝撃ではないし、だからドンへの気が済むんなら飛び蹴りくらい甘んじて受けてあげてる。
ホントにオレって優しい恋人だよな。

オレに飛び蹴り食らわしてそのまま短い足で
ぽてぽてと逃げて行ってしまったドンぺろを追って 事務所を覗いたけど姿がない。

ったく ぽてぽて走りのくせに 逃げ足は速いんだから😮‍💨

2階のオトコ衆の部屋にもいなかった
て事は オナゴ衆の部屋か… そっちへ行こうとしたら



「ほいっ コレはヒョッカミくんの分」



横からキュヒョナにカップケーキを渡された



「何?誰からの差し入れ?」


「んー…しゅーくん?」



出たっ!しゅーくんっ



「お前 しゅーくんてヤツのこと知ってんの?」


「いえ。でもしゅーくんが持って来たんですよ」


「いや… だからさ?しゅーくんが持って来たって知ってるんだし、当たり前のようにしゅーくんて呼んでんだから知ってんだろ?」


「だから知らないってば。ドンへの知り合いっぽいけど 」


「ドンへとはどういう知り合い?」


「それも知りませんよ。何かありました?」



さっき抱き合ってた事とドンへが何だかしんないけど 怒ってるって話をしたら



「抱き合ってたんだ?ふぅーん…あっ てか マジで怒ってる理由わかんないんですか?」


「えっ? お前 知ってんの?」



とか言ってたら、ドアが開いてシウォナが入って来た。

キュヒョナがしゅーくんとやらからの差し入れを渡すと



「シュウ君が来てたんだ?会いたかったなあ」


ん?シウォナはしゅーくんとやらのことを知ってんの?



「なあ?シウォナ」



ドンへに聞いてもキュヒョナに聞いてもラチがあかないからシウォナに聞こうと思った。



「なんだい?ヒョクチェ」


「しゅーくんて誰?」


「ああ。シュウ君?シュウ君はね、ドンへんちの道場に来てるシュウ君だよ」



いやいやいや…



「だからさ?その しゅーくんてのは何者?」


「うん、だからシュウ君だよ」



ちっヾ(▼ヘ▼;)



「ごめんごめん冗談だよ。」



てめっ!
状況考えて冗談を言えや!





「で、今はドンへの実家の方で居候っていうか住み込みらしいよ。おれも一度、剣を交えたけど、すごく強くてね。カッコ良かったなぁ」



「かっこよかったなぁ。むほほっちゅーじゃねえよっ!」


「むほほっなんて言ってないよ。むほほっちゅー



、、、呑気な馬だ。




呑気な馬の説明で大体は理解できた。
なるほど、ユンホさんの右腕かぁ~
しゅーくんて人の素性を聞いて、ため息が出る。
まーた、優しくて強くてカッコイイ男の登場かよ、、、。

なんか ヤベぇ予感。



「おっ!危機感感じてる?」



うるせえよ‼️チョギュヒョン、 面白くなりそうみたいに ニヤニヤしやがって



「取り敢えずさあ?ドンへの怒りをどうにかした方がいいと思うけど?」


「けどさ?何で怒ってんのか分かんねえんだから 対処の仕方がな~」


「いやいや フツー分かるでしょ?チャッカミくんといつもいつもいつも!手ぇ繋いで歩いてるからドンへが 妬いてんだって」



いやいやいや、それさ一回解決したじゃんか
もうそろそろ慣れて下さいようぅぅ




「手ぇ繋いでるって言っても、着ぐるみでだよ?普段手ぇ繋いでるってんなら 妬くのは分かるけどさ 」


「ドンへにね?着ぐるみだからとか通じると思いますかあ?」



あーーー、、、まあ、通じないか。



「大体さ、逆の立場だったらムカつくでしょ?ドンへが他のヤツといっつも手ぇ繋いでたら。」


「ん~…まあ、ムカつくな」


「んふふっ でしょ? いや、おれもチョイチョイ見かけてて不思議に思ってたんだけど、何でいつも手ぇ繋いでるわけ?」


「なんでって… チャンソン君が 『ヒョン手ぇ繋いでよ』って言うから 『いいよ』って」  


「何それ?じゃあさ 『ヒョン キスしてよ』って言われたら「いいよ』って言うわけ?」


「言わないだろ。キスと手ぇ繋ぐのは全然… あっ!」



思い出したっ!



「お前 アレどうなった? ソンミンヒョン」


「ああ。昨日ウチに泊まりましたよ」



えぇぇぇぇぇぇぇっ!何こいつ 何で そんな重大発表 アッサリ言ってくれてんのっ?



「そそそそれってっ!ヤッ…」


「…人の事より 自分の心配しなよ。早く仲直りした方がいいんじゃない?心配なんでしょ?そのしゅーくんとやらが」



うっ! 



「ドンへのヤツ何処に行った?」


「探せば?自分で探さなきゃ。そんな風に必死になって自分を探すヒョンの姿にドンへは感動すると思うよ?あと 何処にいるかわかんない相手を見つけた時の達成感!たまんないよ」



後半のそれ…ゲームだろ?


まあ、何にせよ 《ドンへを探せ!》だな。





って…全然見つかんねえわ

マジで何処に行っちまったんだ?今日のドンぺろの出番は終わってるハズだから、ドンぺろからドンへに戻ってるだろうし…

ここにも、オナゴ衆の部屋にも一階の事務所にもいない 

あと 探してないトコは…ジョンウンヒョンの執務室だけだな。
あいつ たまにあの部屋の超高級ソファで昼寝(勝手に)してる時あるから



「どうしたぁ~?ヒョクチェ」



ドアをノックしようとしたら、ちょうど戻って来たジョンウンヒョンに声をかけられた。



「ドンへを探してて…」


「ああ。ドンへなら帰ったぞ?おにーたんから電話が来たとか言って」



おにーたんから電話?
って事は実家に帰ったって事?

優しくて強くてかっこいいしゅーくんてヤツがいる実家に?


マジかよ…。

ヤベぇ キュヒョナが喜びそうな展開になって来たっ!



















つづく