「結界が張られてる」


「結界だね」



魔王の隠れ家の近くまで来て

立ち往生の親子



《結界を解く呪文なんて教えてもらってないのに…》


「どうしよう 早く行かないとジェジュンが…」


「お父っちゃ…」


「どんへ…結界を解く魔法知って…」



ぷるぷる



「だよね…」


「呪文じゃなしにチカラでも結界は解けるってきーたことあるよ」


「力?で…ぶん殴ったりして ぶち破るって事?」


「じゃなくてー…心のチカラってえヤーツかな?」


「んー…?」


《んも!お父っちゃってばにぶちんだなあ〜プンプン
こんなコトしてるあいだに お母っちゃが あのヘンなおっさんにヘンなコトされてたらどうすんのさ!?
どーしよー…結界、解いてあげよっか?
んんん!だめだめ、すべてお父っちゃのチカラでお母っちゃをたすけてあげないとイミないんだから》



実は どんへは結界を解く呪文を知っていたのです。
けれど 王妃を救い出すのは王様でなければいけないと思い 手を出すこ事を躊躇しているのでした。



《だって…お母っちゃは お父っちゃが
たすけに来てくれるって信じてるハズだもん》


「お父っ…」


「どんへ?力で結界を解くって意味、お父っちゃ分かったよ 」


《マジか?!よかったよ〜ε-(´∀`; ) 》



大きく息を吐いて目を閉じる王様



《ジェジュン 頼むから無事でいてくれ!必ず俺が助けだしてやるから》


「イオグランデ.マヒャデドス.マジャスティス!!メラゾーマそんでもってケロケロコローン!結界解けりゃーっ」



王様のド○クエ的混ぜこぜ呪文で
フワリと周りの空気が軽くなりました。



「結界がきえた!お父っちゃ すごい!
やっぱり やればできる子なんだねえ」



王様の王妃を助けたいという強い心が結界を解いたのでした。
ドラ○エ的呪文は関係なかったようで…( ̄ー ̄;


結界が消えた途端 あっという間に王妃が囚われている広間に着きました。


スラ@ムとかゴー@レムとかバク@ン岩とかぜんぜん出てこなかったねえ」



王子…ドラク○から離れよっか?

魔王が悪さするための隠れ家のようですし、隠れ家というだけあって 隠しているということでしょうから、魔界の者たちは 誰もこの場所を知らないのだと思いますよ。

とはいえpeace&loveの店主にもバレておりましたので魔王も詰めが甘いんでしょうね。

広間のような所で王妃を発見!



「ジェ…ジュン?」


「お母っ…ちゃ?」


「ユノ!どんへ 助けに来てくれたのか?」


「うん…てか  お前 なんちゅー破廉恥な格好してるんだ?」


「ここに連れて来られてすぐに、この格好にさせられてさ?それから ずっと診察してくれくれ言われて ホントあいつ真の変態だよ」



診察してくれくれって…?
女医コスさせてんだもんな
魔王どんだけ女医好きなんだよ?てか、どんだけ診察して欲しいんだよ?w



「もう そんな格好ヤダ!俺のジェジュンに戻ってよ」


「ユノの呪文で戻してよ」


「ケロケロコローン!俺のジェジュンに戻りゃーっ」



戻りました。



「そういえば 結界が張られてなかった?どんへが…「お父っちゃが!結界を解いたんだよ!ホントだよっ すごいでしょ?!」


「ユノが?そんな呪文知らないのに?」


「お前が心配で…必死だったんだ そしたら…解けた」


「ユノ…ありがとう すげえ嬉しいよ」



と、そこに



「なんだよぅジェジュンの女医コスプレ似合ってたのに…」



何故かパジャマ姿の魔王が現れました。



「なんだよ?その格好」


「ジェジュンが女医なんだから私の役は入院患者だよ!当たり前だろ?!」


「うわっ キレたよ…当たり前とか意味わかんねえわ 」


「まあ、いい。ところでフニャくん?何をしに来たんだ?」


「ユノですけど。俺のジェジュンを迎えに来たんですよ」


「は?ジェジュンは帰さないよ。
ジェジュンはね?私と一緒になるのが幸せなんだ。 この魔界の王である私と」


「パジャマ姿で『魔界の王である私』とか言われても…笑っちゃうんですけど?」


「むむっ」



いつのまにか魔王の手に羽扇があり、その扇子をひと振りすると、あっちゅうまにパジャマから魔界のコスチュームに戻りました。



「ジェジュンは渡さないよ」


「お前さ?バカなの?」



いつものフニャフニャ王とは違う
怒気をはらんだユノ王の声



「馬鹿だと!?貴様!人間の分際で 魔界の王である私を侮辱するのか!?」


「うるせえ!バカだからバカつってんだよ!人の嫁を勝手に拉致って何を勝手な事をほざいてんだ!?人間の分際つったな?けどな?ジェジュンは その人間の俺を愛してくれてるんだよ!分かるか?あ、バカだからわかんねえか?」


「五月蝿い!黙れ!」



魔王が手をかざすと

ヒュン!何かが飛んできてユノ王の額に当りました。



「ユノ!」


「お父っちゃ!」


「っ…!」



膝から崩れ落ちるユノ王
額には硝子の破片のようなモノが突き刺さっていました。



「痛ってえな…」



額から血を流し立ち上がるユノ



「ボウソワオンウンハッター」



呪文を唱える魔王



「やめろ!そんな くだらねえ呪文なんて俺には通用しねえんだよ。俺は…ジェジュンと出会うために生まれてきたんだよ。ジェジュンもそうだ。 こいつは俺と出会うために生まれてきたんだ! 俺は死ぬまでジェジュンを愛し続ける。死ぬまで一緒にいるって誓ったんだ!どんな魔術でも俺達を引き離すことなんか出来ねえんだよ!」


「ユノッち♡♡♡」



付き合い始めた頃の呼び方でもって夫の名を呟きうっとりと見つめる王妃。

うっとり見つめてる場合じゃないでしょーっ 王様の額に硝子突き刺さってますけど~っ!


ユノ王は額に突き刺さった硝子を引き抜くと床に投げつけました。



「こんな芸しか出来ねえのかよ?魔王様よ?」


「ユノっ」


「お父っちゃーっ」



ユノ王にしがみつく母子



「危ないから下がってろ」


「嫌だよ!ユノのそばにいる!」


「やらっ!お父っちゃのしょばにおる!」


「くそ!オンソン.ギラク…」



魔王が さらに呪文を唱えようとした時




「チョンウォーン?なーにしてんの?」



という声がして

フワリと現れたのは…

誰っ!?



「ぎゃっ!ジウン!」


魔王チョルウォンの嫁ジウンでした。



「って!あんた嫁いたのかよ!?しかもこんな綺麗な!?」


「ちっヾ(▼ヘ▼ ) 」



ジェジュン王妃の舌打ち



「(°Д°;≡°Д°;)もっもちろんジェジュンの方が綺麗だけどね!!」



慌てるユノ


「人ん家の奥さんを拉致るとかさあ?お前マジ最低だな。どうする?パイルドライバーがいい?それともチョークスリーパー?選んでいいよ。どっちがいーいかなー?」


「ひぃぃ~ っ 
ごめんなさーいっ( ;∀;)」



魔王 弱っ!!



「ジェジュン王妃。ウチの馬鹿野郎がこんな事をしでかしてしまって 本当に申し訳ございません。」



深々と頭を下げる デキた嫁。



「ユノ王にも なんてお詫びをして良いか…」



そしてユノ王の額に手をさがし呪文を唱えました。



「あ、傷が治った!」


「ユノ…大丈夫か?」



ユノ王をそっと抱きしめる王妃



「ジェジューン 俺すんごく痛かったヽ(;´ω`)ノぐっすん」



甘える王様
あーあ、さっきまで あんなにカッコよかったのに

ジェジュン王妃はジウン王妃にむきなおりました。



「あの…ジウン王妃?誤解しないで下さいね。おれが魔王に会ったのは…」


「ええ、理由は大魔王から聞いてますので、分かってます」


「良かった。あの~…もう 一つだけいいですか?」


「はい」


「その人が もう悪さはしないようにキツーくお仕置きして下さいね」


ふふっ…それはもう 任せてください 」



にっこり笑顔で言って



「おらっ!行くぞ!?」



魔王の襟足を掴んで立ち上がらせると
フワリと2人の姿は消えました。

どこの嫁も夫より強いようで…。



「どんへ 心配させてごめんな?」


「シンパイだった…でも お父っちゃが
だいじょーびだってゆーた。お母っちゃのコトたすけるからシンパイせんでええって」


「そうだな。お前の お父っちゃは本当に強くて 優しくて カッコイイ…ユノ?」


「なんだい?」


「本当にカッコ良かった…惚れ直したよ」


「ほ、惚れ直し…っ!!!Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒(。A。)!!!ジェジューン」



舞い上がるユノ王の首に両手を回すと
ジェジュン王妃は唇を重ねました。


「ひゃっ\(//∇//)\ 」


「どんへっ!大丈夫かっ!?ひゃっ(〃∇〃)」


「王子!王妃!王様!大丈っ ひゃっ(〃∇〃)」



やっとヒョクチェとキュヒョンが追いついたようです。
そして イキナリの王様と王妃の濃厚な接吻の場面に頬を染めるのでした。



「(〃∇〃) ………んあっ∑ヾ( ̄0 ̄;ノあれれ?ひょくっ どして来たのよ!? 
まっちょれーゆーたのに!でもオレひょくにあいたかった!ひょくもオレに あいたかったんだね!?きゃーーんつオレのひょくひょくひょくぅ〜っ」



なぜか興奮している様子のどんへ王子は
ハフハフと鼻息も荒くヒョクチェに抱きつました。



「はよ!おーちにかえろ?!ねねねっ?」


「あ、お、おお。」


「キュヒョナにも婿殿にも心配かけたね?もう大丈夫だよ。さあ!魔法界に戻ろう」



王妃の号令で5人は魔法界のお城に戻るのでした。





「、、、てか、これ『うね』のお話なのに 今回オレの出番これだけなん?」



あー…やべえ ヒョクチェからクレームついたわo(_ _*)o


えっとですね?今回は『夫婦愛を学ぼう』というテーマでして…ね。
あの~…アレですよ 
あの~…王子と婿殿も将来 こんな夫婦になって欲しいなあ~っゆーね。
でもって あの~…その、えとえと 
親心的な?感じの雰囲気の風味な?…だからそのえー…はひはひっ


















語り部がターイヘンそうだから
かわりにオレがゆってあげんね?

22話に ちゅっ…ちっ…ちっじく?

ちがっ

んーっとぉ


つ、づ、く!きゃはっо(ж>▽<)y ☆いえたっ




ちょっ 王子ってば 勝手に 
まだ語り部 ヒョクチェさんに言い訳の途中なんですけどぉ
あ、言い訳じゃないわ 説明だわ!


ってことで

つづく