「ぎゃーっ!ジェジュンがぁ~っ」
次の瞬間
ぼっふあんふあんっ
とても不安だと分かる、とても分かりやすい煙が上がり、あっという間に王様の姿は消えてしまいました。
「あーんっ お父っちゃあ〜っ まってようう〜っ どんへもいくからあ〜」
「ユノのやつジェジュンが何処に連れて行かれたのか分かってるのか?どんへ!?じいじは大魔王に会いに行ってくるから!お前もユノの後を追うなら気をつけろよ?」
「ふぁ〜い!」
まるで緊張感のないお返事ですが
ヒョクチェは慌てました。
「ちょっ!どんへっオレも行くよ」
「だめだよう〜❌ひょくはあぶにゃっ…にゃなっなゃにょっから きゅひょなとここでまっちょれ」
ん?なんて?
『ここで待っちょれ』は分かりましたけど…
「なっ!ばっ!危ないのはお前だって同じだろ?お前が危ないとこ行くのにオレだけ残れるかよ?」
あ、危ないって言ってたんだ?
流石 婿殿!
「んな?じゃねえよ」
「きゅひょな!ひょくんコトたのんだーのだーっ」
それだけ言うと
ぼっにゃっふにゃ〜んっ
「あ、前ん時とどんへの煙の擬音 変わった!んも~っ可愛いっ!
って 言ってる場合じゃないよ!大王様!?オレも行きますっ…ぎゃっ
既に いないっ!」
![ポーン](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/040.png)
大王様は早々に大魔王に会いに行ったらしく いつの間にか姿が消えてしまっておりした。
「キュヒョナ!」
「分かってますよ。おれだって王子が心配ですもんっ!のほほーんと待ってなんかいられませんよ!婿殿、おれに掴まって!」
「え?あ、おおっ」
ぼわわわ~ん
と、煙がでて二人は消え、、、消え、、、
ん?消えてないじゃん!
「キュヒョナ?」
「あ、すみません。その前におれ人間界にいた時のままの姿だから シモベの衣装に着替えます」
ぽんっ
軽い煙であっという間に 例の嵩張る衣装になった キュヒョンの腕にヒョクチェは掴まりました。
ぼわわわ~んっ
二人は消えました。
、、、、、、、、え?
城に誰もいなくなりましたけど…
この状況、語り部はどうしたらいいの?
あっ、おっ、
そっか?取り敢えずー…うん!まずは王様と王子親子の方を追ってみましょう!
そうだ!そうだ!それがいい!
語り部も消えます。
へにょへにょへにょりーん
「お父っちゃーーっ」
王妃と魔王が会っていたカフェの近くで
王様を捕まえることができたどんへを語り部も捕まえることができました。
「オレもいっしょにさがすーーっ」
「危ないからダメだよ。お前は城に戻っていなさい」
「やっ!オレも お母っちゃがシンパイだも!オレのお母っちゃだも!」
「どんへ…」
「ねねね?この『ぴーす&らぶ』っちゅう お店のひとにきいてみよーよ」
どんへはスタスタとカフェに入って行きました。
「お!きたな ぺろドンっ今日は何食うんだ?モンブランランか?それともアップルペイか?」
王子を誰かと間違えているらしい店主が注文を聞いてきます。
ん?ぺろドン?それ…聞いたことがあるような…?
「あ、ん?ぺろドンてだあれ?」
「ん?あれ?お前…あ、ぺろドンじゃねえな?けどビックリするくれえ 似てるなあ~ ぺろドンってのは この近くのレストラン キンドー ぐもぐもって店で働いてる…って まあ、んな事は いいや。んで?ぺろドンに似た子は何食うんだ?」
「んとんと…ふんじゃあ『あっぷりぺい』っちゅーの ちょーらい」
「って どーんへ!お茶しに来たんじゃないだろ?ったく、お茶目なんだから」
「お父っちゃ」
「あれ?あんたら親子か?」
「あ、しょーだった!あんね?おっちゃんに おきたいことがあるんじゃけじょも」
「おっ!?なんだ なんだ?クイズか?よし!何でも聞いてこいっ」
「さっきまで ここに魔法人と魔界人がいたでしょ?」
「ああ、えらい別嬪な魔法人と魔王な。ったく イキナリ消えやがって魔王のくせに食い逃げだよ」
「食い逃げ?」
「まあ、すぐにウチの若いやつに後を追わせたし金は払ってもらえるだろうけど、あの魔王も懲りないヤツだよ」
「どゆいみ?」
「いつもの手なんだよ。気に入った子をな?ここに連れてきてケーキ食わしてな?相手が油断したら サッと自分の隠れ家に連れてって…まあ、その~ アレだよ」
そこまで言って店主はチラとどんへを見ました。
こんな子どもに 「隠れ家に連れてってヤっちまうんだぜ」などど言って良いものかと考えて言い淀んでいるのでしょう。
「ぎゃーっ!どんへ!どどどどどーじようぅっ お母っちゃが エロ魔王に触られて撫でられて足を開かされ…………んあっ!( ゜∋゜)なんだかんだされてしまうぅ~っ!」
「お父さん…倅の前で えらくハッキリ言うねえ…そしてちょっと妄想したろ?たいした変態だねえ( ̄▽+ ̄*)
ん?てかさっきの別嬪さん あんたの嫁なんだ?そんで このぺろドンに似た子のお母さんってわけか そりゃあ大変だな」
「おっちゃーん おせーて!」
「だから なんでも聞け!」
この店主のガサツな喋り口調
、、、、、、、、、、。
( ̄□ ̄;)!!思い出した!
確か人間界にも Love&Peaceってカフェがあったよね。そして そこの店主もガサツなくせにケーキはバカ美味いってゆー
もしかすると人間界と魔法界とでは名前がグチャグチャっとひっくり返って存在している?
ふむふむ。考えてみれば さっきのぺろドンもどこかで聞いたことがあると思ったら確か人間界にはドンぺろというのがいましたよね。
なるほど、魔法界と人間界は合わせ鏡のようになっているのかも知れないですね。
まあ、魔法界の人口は8千人なので人間界の一部の人間に限られているのでしょうけれど。
あっ!魔法界にぺろドンがいるってことは恋人のヒョッカミくんならぬカッヒョミくんとかいるかも…。わくわくっ
「ねね?魔王のいるとこしっちょるんなら おせーて」
おっと わくわくっしてる場合じゃありませんでした。
「ほれ ここが魔王の隠れ家だよ」
ぽんと手を鳴らして出した地図を渡してくました。
「どんへ!お母っちゃを取り返しに行くぞ!」
「あいっ!」
ヒョクチェとキュヒョンがカフェに着いたのは どんへと王様が消えた3分後のことでした。
「おっ!来たな?カッヒョミ!今日はぺろドンは一緒じゃねえのか?」
あ、やぱーりカッヒョミくんは存在しているようです!!
「カッヒョミ?って…?」
「、、、、また人違いかよ!?何なんだよ?ったく今日は似た奴が来るDAYだな」
「聞きたいことがあるんですけど」
「ああ、はいはい おっちゃんはもう 何もかんも承知の助だ」
「え?」
「お前たちも魔王を探してんだろ?ほらよ」
ソッコーで地図を渡す店主
「魔王の隠れ家って書いてありますよ」
「わお!シンプル!!よーし!行こうぜ」
「今度はケーキ食いに来てくれよ?」
今度はケーキを食べに来きます
と店主に約束をし
二人は王様とどんへを追い魔王の隠れ家に向かったのでした。
つづく