ユノおにっしゃんとドンへの3人で食事をするというその日
例の
『私に似合う椅子を作って頂戴』
の女性。
ハン.アンリさんから電話があった。
先にデザイン画を見せて欲しいという
既に何枚かのデザイン画は出来ていたから、それを見せるという事になった。
「ちょっと仕事が入っちゃったんだ。デザイン画見てもらうだけだから、すぐ終わると思うけど。お前どうする?」
ドンへに言うと
「じゃあ、オレは実家に行ってるよ。あとでおにっしゃんとおむかえにくるね~ん♪」
夕方に迎えに来てもらう約束をして、ハンさんが来るまで掃除と洗濯を終わらせちゃおう
、、、って
主婦かよ…。
自分でツッコミを入れてしまう。
ま、ウチの嫁が何もやらない(出来ない)から仕方ないか(^_^;)
そして ハンさんが来店
10枚近くのデザイン画を見せるも
全て却下。
マジか~っ⁉️
普通コレだけ見せたら、一枚くらいコレってのあるんだけどなあ
デザイン画の段階で躓くのは始めてだ(汗)
「もう少し時間を頂いていいですか?」
また考えてみるしかないと思いそう聞いてみると
「構わないわよ。私に似合う椅子が出来るまで何年でも待つから」
何年でも?
えっとぉ~…何年もお付き合いしたくないタイプなんですけどぉ~(´д`lll)
って事で 今回は帰ってもらった。
で、ハンさんが帰った直後
工房のドアが開いて めちゃくちゃ美人が入って来た。
あ、え?でもこの人、男性…だよな?に、しても美人さんだ。
つい見惚れていたら
「あの…?椅子を二脚注文したいんですけど」
あ、お客さんだったんだ。
「ご予算は?」
「一脚…くらいでお願いしたいんですが…」
大切な人と食事をするためのダイニングチェアという注文だった。
そういう注文は大好き!
「はい、そのご予算で大丈夫ですよ。ただ、現在、先約が何件かあるんで…出来上がりはかなり先になっちゃいますけど?」
そう言うと、その人は少し考えて
それでもいいと言ってくれた。
「ひょっくりんっりんっ オシゴトおわったのか~?」
なんだよ?ひょっくりんりんて
また 変なアダ名付けて…。
こいつ たまに こういう変なアダ名を勝手に付けて 呼ぶんだよな~
「終わった…ん?いや…終わってない…のかな?」
「どっちだよう(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾ひょっくりんてばあ~」
甘えて抱きついてくる大型犬を支えきれずソファーに転がった。
「ぶぉっほっ うっ…重…い」
「うきゃきゃっ」
上に乗ったドンへは上機嫌だけどさ? 重いっ!からね?
「ほら 降りて」
「んーん おりない 」
降りないって…お前。
「あっ 」
テーブルに置いてあった ハンさんに見せたデザイン画を手にとって
「あの人 どれがいいって?」
乗っかったままそんな事を聞いてくる
「どれもダメだったよ。よいしょっと…」
ドンへを乗せたまま身を起こした
「ダメ?なんで?」
「どれも 私には似合わないってさ。もう少し考えなきゃ、、、ってドンへ?ユノおにっしゃんは?」
「あ、クルマでたいき」
「待機?バカっ 早く言えよ。随分、待たせちまっただろ?」
慌てて ドンへのケツを叩いて外に出た。
「すみません」
ペコペコと謝って 車に乗り込むと
おにっしゃんの運転で車が走り出した
「どうしたんですか?3人で食事なんて」
「んー…(´・_・`)」
「ドンヘから ちょっと聞きましたけどオレに何か相談?があるとか…」
「んー…(´・_・`)」
んー…(´・_・`)じゃなくてさ。
何か言おうよ?おにっしゃんっ!
「んー…食事しながら話しマス…」
けっ敬語⁉︎
で、着いたのが
「で?3人での食事って…ドンキー☆もぐもぐなんですね」
「夜はね。大人が多いんだよ」
言われてみれば ファミリーの姿は殆どなくて カップルとか女子会らしきグループとか会社帰りのサラリーマングループとかが多かった。
「夜は酒も出すみたいだからね。」
何でそんなに知ってるの?
「らっしゃいあっせぇっ ごっちゅーみょん…ごちゅちゅっもんは?」
オーダーを取りに来た ペンギン?がめちゃくちゃ噛みながら注文を取る
「ひょくっ!ドンぺろくんだよっ!レアキャラなのっ!すごーいっ ドンぺろくんがオーダー取りにきてくれるなんてっ!きゃーんっ かわいー」
ドンへがドンぺろとやらに 抱きつくと ドンぺろとやらも ドンへを抱きしめかえして2人できゃっきゃ言いながらクルクル回り出した。
「オーダー…どうしたらいいの?」
おにっしゃんと2人でそんな事を言っていたら
「いらっしゃいませ。大っ変!失礼しました。ご注文をお聞きいたしますね」
猛ダッシュで走ってきたオオカミかな?
が、ドンへとクルクル回ってきゃいきゃい楽しそうな ドンぺろを引き離し 冷静にオーダーを取ってくれた。
「うわ!こんどはひょっかみくんだ!ドンぺろくんのカレシらしーよ。ね?」
「でゅふふっ♡♡♡」
お口(クチバシ)に両手を当てて照れたようにデュフフ笑うドンぺろとやら。
あ、ホントにカレシなんだ、、、。
ってそんな事はどうでもよろしいっ!
「ヒョクチェに頼みたいことがあるんだよ」
食事を終えて お茶を飲みながら おにっしゃんが口を開いた。
やっと本題だ。
「頼み?…オレに出来ることなら」
「お前にしか出来ないんだよ」
「何ですか?」
「椅子を~ そのぉ~ つくっ…作って欲しいんだよ 」
なんだ、、、。
そんな事?
「ああ。はい 」
「デザインは任せる 」
「どういう系ですか?」
「、、、、、、、、、(♡≧▽≦♡)
え?
その顔は…どう解釈すれば?
「ユノおにっしゃん?」
「んーっと…えとえと…なんてゆーか そのぉ~ラブチェアー…的な?いちゃいちゃする時用的な?」
「ぶぉっほっ…」
ココアを吹き出すオレ
「おっ!えぇぇ~っ⁈ おにっしゃん コイビートできたのォ~っ ⁈」
驚きで立ち上がって叫ぶドンへ
「ま…あね。」
モジモジする おにっしゃん
「あ、でも 先約が何件かあるんで…今日も一件受けたし…かなり先になっちゃいますけど、いいですか?」
「どのくらい?」
「一年近くは待ってもらうコトに…」
「ああ。いいよ。それで」
「じゃあ、デザインは任せてもらいますね」
「よろしく」
しかし…おにっしゃんに恋人かあ
どんな人だろ?
「お相手に会ってみたいなあ 」
「え?」
「お相手を知った方が デザインのイメージが湧くじゃないですかあ」
なんてね。
タダの野次馬根性なんだけど…。
「そっか…そうだよね。でも、、、実は、まだ恋人ってわけじゃなくてぇ…そのぉ いい感じな感じになって来てるかな~みたいな感じ?」
”感じ” が多いな~ とか思ってたら
「カンジがおおいよっ!なにそれ?かたおもいなの?だったらコイビトじゃないじゃんっ!コイビトでもないのに、いちゃいちゃのラブチェアーとか作るって!おにっしゃんてばバカじゃないの?ひょくだっていそがしいのにっ!そんなことたのんじゃってさっ」
何故か急にドンへがプリプリ怒り出した。
あれれ?
まさか、、、
ヤキモチ?
つづく