最近(ここ2,3年)漢文にとても関心があり、その手の本を読んでます。

その中で、夢について面白い話がありました。


「尹氏の夢」についてです。


周の国の尹(イン)氏の使用人たちは朝早くから夜遅くまで

こきを使われて休む暇もなかったそうです。


そのなかに一人の老僕がいましたが、もう働き疲れて体も

弱っているのに、尹氏は更に老人をひどくこき使ったそうです。


その男は、昼間はうんうんとうめきながら仕事をし、夜になると

ぐつたりして眠りこけました。


しかし過労のため肉体と精神がばらばらになっているおかげで、

夜な夜な夢のなかで一国の君主となり、人民の上に立って政治を

とり行い、御殿のなかで遊び楽しみ、したい放題のことをして、

贅沢を楽しんだそうです。


そして目が醒めれば、またこき使われる。


そこである人がその苦労をなぐさめてやると、


「人生百年としても、夜と昼とは半分ずつだ。

昼間は下僕の身で、苦労は苦労にはちがいないが、

夜になれば王さまで、最高に楽しいよ。

なにも不満ははないよ」と老人は言いました。


一方、尹氏は大金持ちですが、盗賊に襲われる不安や、対人関係の

ストレスで、夜はぐつたり眠るのですが、夜な夜な夢では下僕となり、

叱られたり苔で打たれたりこきを使われ、さんざんの体たらくで、

眠りながら寝言をいい、夜が明けるまでうなされていたそうです。


尹氏はこれを苦にして友人に相談すると、

友人がいうには、


「君は地位もあり、財産もありあまっている。

だけど、夜は夢のなかで人の下僕となる。

つまり楽あれば苦ありというのが物の道理だよ。

寝てもさめても幸せでいようというのは無理な話というものだ」


尹氏はその友人のことばを聞いてからは、下僕たちの仕事の

割り当てを加減し、苦楽のバランスをとるようにしたら、

尹氏も老僕も苦しみが少しやわらいだそうです。


夢と現実を交えた、因果報応みたいな感じでしょうか。


私は異常に眠る、ほとんど夢の世界の住人ですが

布団の中が最高に幸せで、夢はにの次でした。


みんなどんな夢を見るんですかね。


やはり、この漢文のように夢でいろいろと解消されるんですかね。


父や母や会えなくなった友達や恩人の夢をみると

とても得したきになるのは確かですね。


胡蝶の夢ではないですが、夢の中ももう一人の自分の体験として、

ありがたく受け取ろうと思います。