ニジクロシャターン走法 Vol.7(クロス走法②) | 中讃ミドルクラブログ

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陸上は楽しくありたい!が原則で,それでも本気で世界一のアスリート育成を目指す,うどん県骨付鶏市を拠点に活動中!陸上クラブの日常を書き綴ります。

「クロス走法」の2回目です。
クロス走法は,膝がX方向に動く走り方ですが,言葉ではなかなかうまく説明できません。
それにカンのいい人は気づくはずですが,膝を割らずに(がに股にならずに)内側に向けて引っ張ってくると,当然その勢いで膝は正中線を越えてしまいますから二軸走法になりません。
当たり前の話です。
ということはどこで内側から外側に方向を転換するかということになるのですが,これは前に向かう脚(膝を曲げて折りたたんでいる脚)が地面に着いている脚(支持脚)を追い抜く瞬間です。
このタイミングは言葉では説明が難しいし,図に描くのも大変なので,実際の動きの中で説明していこうと思いますが,最もわかりやすい例は「スピードスケート」や「ローラースケート」の時の脚の運び方です。
やったことのある人にはわかると思います。
スケート選手は決して脚を後ろから前に直線的には運びません。
必ず一度正中線に向かって引き寄せた後,今度は一気に斜め外方向に向かって運びます。
つまりXのような動き方をするわけです。

スピードスケートの世界では,オリンピックで清水宏保選手が金メダルを取ったように,日本人選手が大活躍しています。
しかも清水選手の場合,身長わずか160cmしかありません。
それでも大きな外国選手を押さえて優勝したわけですから,体の大小は関係ないのです。
ですから日本人選手,それも身長の低い選手でも陸上の短距離で活躍できないはずがないのです。
まず,このことをしっかり頭に入れておいて下さい。

「コロンブスの卵」という逸話を知っていますか?
コロンブス(アメリカ大陸を発見した偉人です)が「卵を机の上に立ててみせる」と言ったとき,周りの人はみんな「そんなことできるわけがない」と言いました。
「では」とコロンブスが卵の下を少しつぶして立てたところ,今度はみんなは「何だそんなこと誰でもできる」と言いました。
それを聞いてコロンブスは「みなさん最初は『できるはずがない』と言ったじゃないですか。
それなのに私がやってみせると『なんだ,そんなことなら誰にでもできる』と言ったという話です。
つまり「最初にやった人が偉大なのだ」ということです。
それまでは誰もができないと思っていた日本人のスピードスケートの金メダル,でも今では誰もが可能だと思っています。
フィギュアスケートも同じです。
今では日本人が世界のトップにいることは疑いようがありません。
陸上でも同じだと私は思っています。
決して難しいことではないんです。ただ今のところ誰もが成功していないだけなんです。
それをみなさんが実現してくれることを期待して私は,このクラブを続けているんです。
決して不可能なことはない・・・そう私は確信しています。
そのために,ニジクロシャターン走法を考え出したのですから。

おっと,話が飛んでしまいましたので,元に戻します。
つまり膝の動きはスピードスケートの動きと同じだと言うことでした。
それでは,また上から見た図で説明します。
ニジクロ6 

この図のように右足は最初,体の中心に向かって進み,後半は外側に向かって進むということです。
そしてこの動きを生み出すのが,最初のラダーの時に意識している,右ひざと左ひじ,左ひじと右ひざを近づける動きなのです。
言葉での説明が分かりにくい人は,必ず分かるまで質問してください。
理屈がわからないのに,運動しても意味がありません。まず,理想の動きを知り,そしてその動きに近づけるようにしてくことが練習なのです。
クロス走法の説明は以上ですが,わかりましたか?
なかなか難しいと思います。
しかし大切なのは,理屈ではなく挑戦することです。

続きは次回。
では,また!!